ミルクの満足感がカギ? ペットボトルとチルドカップのラテの違いとは
ペットボトルで飲むラテはなんだか物足りないと感じたことがある人は多いのではないか? 近年ではその利便性や働く場所の柔軟性の高まりもあり、各社から新商品が投入され、ミルク入りの小容量ペットボトルの商品が増えている。しかし、どの商品もカフェやチルドカップのようなミルクの満足感を求めて飲むと物足りなく感じてしまう。もちろんすっきり飲みたいという人には重宝されているのだが…。この物足りなさ、実はちゃんと理由があるのだ。
常温で保管・販売するペットボトル飲料では使用できる「乳原料」の量に上限が定められている。ミルク感に直結するのは「乳原料」の使用量を増やすことだが、この上限があることによりカフェやチルドカップのラテのようなミルクの満足感を実現できていないのだ。
この課題に着目し、新製法を用いることで“ペットボトル飲料でありながらミルクの満足感が味わえるラテ”を実現した新商品を発売すると、サントリー食品インターナショナル社(以下、サントリー) が3月4日に行われたBOSS新商品発表会で明らかにした。発表された新商品は4月12日に発売する「クラフトボス ミルキープレッソ ダブルホワイトラテ」と「同ビターラテ」の2品。300mlで希望小売価格は145円(税抜)。「乳原料」に「植物由来の素材」をブレンドする、サントリーの新製法(ハイブリッドニューミルク製法)を用いることでミルクの豊かな満足感を実現した。柳井慎一郎常務執行役員は「牛乳と相性の良い植物性素材を組み合わせ、BOSSのコーヒー作りで培ったブレンドのノウハウを駆使することで、クセが無く飲みやすい理想の味わいを実現した」「普段カフェのラテやチルドカップを飲んでいる方や今までペットボトルのラテに満足できなかった人もぜひ試してほしい」と語る。
一方でチルドコーヒーの代表ブランド「マウントレーニア」(森永乳業)も3月8日に「マウントレーニア カフェラッテ ハッピーピスタチオ」を発売。さらに3月29日にはコーヒーを使わないフルーツラテのシリーズも発売する。いずれもしっかりとしたミルク感を楽しめる味わいのようだ。
チルドカップ飲料は、製造だけでなく、流通から市場に出るまですべての過程を0~10度以下で管理しているため、ペットボトルラテの「コーヒー飲料」規格ではなく「乳飲料」規格となり、「乳原料」をペットボトルよりも多く使用できる。利便性はペットボトルに劣るが、ミルクの満足感は高いものとなるのだ。
今年秋に30周年を迎えるBOSSブランドが、先んじて新しい発想の新商品「ミルキープレッソ」で勝負をかける。「乳原料」と「植物由来の素材」を組み合わせたハイブリッド式のミルク感がチルドカップユーザーに受け入れられるのか。注目したい。