日本アカデミー賞最優秀作品賞は『ドライブ・マイ・カー』プロデューサーはすでにアメリカ入り

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 第45回日本アカデミー賞授賞式が11日、都内にて行われ、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が最高賞となる最優秀作品賞をはじめ、最優秀主演男優賞(西島秀俊)など8冠に輝いた。

『ドライブ・マイ・カー』は最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞、最優秀撮影賞、最優秀照明賞、最優秀録音賞、最優秀編集賞を受賞。また新人俳優賞を三浦透子が受賞している。

 最優秀監督賞を受賞した濱口監督は「東日本大震災から数年後、津波の被害に遭った方々のドキュメンタリーを撮りました。その時、力強く生きる姿を見て、こういう生命力をとらえていきたいと思ったのが、今の自分の基盤になっていると思います。当時お話を聞いた方々に、受賞したと伝えて感謝したい」。

 さらに最優秀作品賞を受賞し、濱口監督は「作品賞なので、本来ならプロデューサーが受け取るべきかと思いますが、現在アカデミー賞の準備で渡米しておりますので」と、歴史的なノミネートを果たしたアメリカのアカデミー賞へ向けても準備万端の様子。

 同作で最優秀主演男優賞を初受賞した西島秀俊も「人々がまた心の絆を取り戻せるように、この作品が希望の光になるように、そのために何が必要かを伝えているのかなと思います」と受賞を喜びながら、コロナや現在の世界情勢の影響を受けている人々、そして震災の被災者に思いをはせ「彼らに心を寄せながら、濱口監督の言う通り、自分のやれることを精一杯やっていきたい」と語っていた。

『ドライブ・マイ・カー』は第94回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞にノミネート。日本映画初の作品賞受賞に期待がかかっている。

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