ポケモンと古生物の意外な共通点とは?国立科学博物館「ポケモン化石博物館」スタート
冒頭ではオムナイトとオムスターをアンモナイトと比較。アンモナイトの化石も11個展示されている。
国立科学博物館地学研究部環境変動史研究グループ長でアンモナイトを専門とする重田康成さんは「アンモナイトは約4億年前から6500万年前まで生息し、発見されているのは1万種類ほど。世界中に分布していろいろな巻き方があるのですが、北海道は世界的なアンモナイトの産地でいろんな形のアンモナイトが発掘されているんです。現在の生き物で一番近いのはイカで、イカの中骨のような部分は殻の名残なんですよ」と教えてくれた。
バネのような巻き方だったりトゲがあったり「これもアンモナイト?」と思わず聞きたくなるような種類も。「トゲのあるアンモナイトは時代によっても増える時期と少ない時期があって、おそらく捕食者がたくさんいる環境で防御しているのではと考えられます。研究者目線でいうとアンモナイトが泳ぐのをやめ、海底を這う生活に適応すればポケモンのような姿になるかもしれません」と重田さん。
国立科学博物館では初めて「カブトプス」「チゴラス」「アーケン」の骨格イメージや「オムスター」「リリーラ」「ジーランス」の実物大模型、「たてのカセキ」「はねのカセキ」「ねっこのカセキ」「つめのカセキ」「ふたのカセキ」の実物大模型が展示される。ポケモンと古生物の似ているところと違うところ、カセキポケモンによく似ている本物の化石など、ポケモン好きでなくとも見入ってしまう展示がいっぱい。また、「かはくツアー」として常設展示室にある関連展示のマップがもらえ、そこにも特別解説パネルが展示されているのでぜひ探してみよう。
日本館2階講堂のショップにはこの特別企画展だけのグッズもあるので見逃せない。春休みはぜひ国立科学博物館の特別企画展「ポケモン化石博物館」でポケモンと古生物の世界を冒険してみては? 6月19日まで。