寺山日葵が現役引退を電撃発表「“人を殴らない、蹴らない女の子”に戻ります」【RISE】

最後は笑顔で

 今回の引退について那須川天心には「天心にはずっとお世話になっているので、直接電話で言った。“お前は自分で時代を作る人間ではないけど、置かれた場所で精いっぱい輝くことはできる人間だから、それは今後の人生にも役に立ててほしいし、何かあったら俺に連絡して来い。相談には乗れると思うから、いつでも連絡して来い”とは言ってもらえて。ずっと先輩として私の前を走ってくれていて、最後の最後までかっこよくて、うれしいなと思うともに、できた人間過ぎてちょっと腹立つなと思いました」と語った。

 また最後に対戦した小林愛三に対しては「9月の試合、小林愛三選手が国内最強だとずっと思っていて、愛三選手と試合ができて、それが結果的に最後の試合になって私はすごくうれしいです。日本の代表として、ベルギーで勝ってきてください。日本から応援しています」とエールを送った。

 最後に「復帰を心待ちにしてくださった皆さん、ここまで応援してくださった皆さん、携わってくださった皆さん、本当にありがとうございました。そして復帰という答えを出せなくて申し訳ありません。ですがこの決断をしたことを後悔は一切していないので、これからの人生を必死に生きて、格闘技に少しでも還元できれば、これからの人生で返していきます。格闘技を通して、格闘技のお陰でここまで来れました。小さい頃は自信がなくて、毎日自分の不甲斐なさに泣いていたような子なので、それが格闘技で皆さんに出会い、皆さんからたくさんの応援をいただいて、大きな舞台で戦うこともできましたし、最終的にきれいなドレスも着させていただいて立派なところで引退を発表させていただいています。皆さんがいなかったら寺山日葵がここまで大きくなることもなかったですし、自分がこういうふうに生きてくることもできなかったと思うし、どこかで心が折れてしまったと思うので、本当に皆さんのおかげで私が成り立っていました。本当にありがとうございました。これからも格闘技を愛してください」と締めくくった。

 また伊藤代表は「格闘技を通じて社会経験をしていると思う。こんなに気が利いてしっかりしている女性、社会に出ても問題ないと思う。自信を持ってください」と寺山の今後の人生に太鼓判。そして「女子選手でここまでやってきたのは数少ないと思う。女子選手は男子選手と体のつくりもしているし、いろいろなこともあると思う。今、栄養士の勉強をしているとのことで、選手のサポートといった部分でもサポートしてもらえればと思っています。彼女がいたからこそ、RISE GIRLS POWERを始めた。いろいろな思い出があります。夢を見させていただいて本当にありがとうという思いであります。ありがとうございました」と寺山の今後に期待をかけた。

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