藤井聡が斬る!「日本のコロナ対策とウクライナ危機に共通する問題点」

「新型コロナの位置付けは今の2類相当から5類に引き下げるべき」と藤井氏

コロナはいますぐ2類から5類へ格下げを

 財政といえば、日本の対コロナの財政政策は世界的に比べても貧弱ですよね。

「おっしゃる通りです。例えば菅内閣が組んだ60兆円の予算のうち、執行したのは30兆円だけ。予備費の10兆円も結局使ったのは5兆円だけです。岸田内閣に至っては、その残りを含ませて予算を組んでいるわけですから、詐称的な予算の公表と言わざるをえません。つまり積極財政を装いながら緊縮財政になっているのですね。

 それ以前に、コロナの致死率は感染症法5類の季節性インフルエンザと抜本的に違いがないことが大方の共通認識になっているわけですから、位置付けを今の『2類相当』から『5類』に引き下げるほうが圧倒的に効果的です。5類であればどの医療機関でも診察ができるようになるので医療のひっ迫が和らぎますし、“まん防”や緊急事態宣言の法的根拠がなくなりますから、経済の冷え込みも大幅に軽減されるはずです。

 しかし岸田さんがそれを“時期尚早だ”などと言い訳して、一向にやろうとしないのは、国家のリーダーとして怠慢であると同時に、参院選を前にして国民の幸福より政権の延命を優先していると言われても仕方がないと思いますね」

 財政、コロナ、軍拡、いずれも国にまかせているだけでは改善しそうにありませんね。

「おっしゃる通りです。『東京ホンマもん教室』は私、藤井聡が“ホンマもん”だと思うものをご提供申し上げているわけですが、それが本当に“ホンマもんかどうか”を決めるのは視聴者の皆様です。そうした議論が行われることが、適正な民主主義が機能する国家であり、保身だけを考える政治家を駆逐する唯一の契機だと思います。番組を見て、内容についてちょっとでもいいのでご家族やご友人と話す。これだけで『日本民主主義強靱化計画』の一翼を担うことになります。といっても教育番組のように堅苦しくはありませんので、ぜひ気軽にご覧いただければと思います」

 竹中平蔵氏の登場する「東京ホンマもん教室」はTOKYO MX1にて26日(土)10時30分から放送、12日放送分はアーカイブにて視聴可能。

(3月4日取材、取材・文:いからしひろき)