“最強の素人”冨永真一郎がガンプロ3・26新木場で“最強の超竜”高岩竜一の持つガンバレ世界王座に挑戦。「ベルトを巻いて5・3後楽園のメインに上がりたい!」
――3・6板橋で高岩選手に挑戦を表明されましたね?
「試合後に誰も名乗り挙げないから、フライング気味で言っちゃえというとこもあったんですけど。高岩さんもシブシブながら受けていただけると。ちょっとラッキーだなと思いました。とはいえ、高岩さんとは2回6人タッグマッチで当たったんですけど、触れたという実感がない。強いことは重々承知なんですけど、どれくらい強いのか、どういうクセがあるのか、全然分からない状況です」
――プロレス入りする前、高岩選手は気になる存在だった?
「ハイ。子どもの頃、テレビでプロレスを見る環境が整ってなくて。週1回、全日本が深夜でやってたくらいで、当時は全日本派でした。新日本の選手はなかなか見る機会がなかった。年に1回か2回、地方巡業に来たときくらい。だから高岩さんはフィクションのなかの存在でした。テレビとか雑誌とか、それこそテレビゲームとかの登場人物でした」
――高岩選手は新日ジュニアでは異質で、ジュニアではかけ離れたパワーを持っていて、泥臭さを感じる選手だったんですけど、その辺にひかれたんですか?
「僕が子どもの頃、新日本はなかなか見れない環境だったので、ジュニアといったら、全日本の小川良成さんだったんです。全日本にはパワーファイターのジュニア戦士がいなかった。だから、新日ジュニアを見たときは衝撃でしたね。パワーが! 新日ジュニアを見始めた頃、ちょうど高岩さんがIWGPジュニア・ヘビー級のチャンピオンだった。ラリアット、デスバレーボム、餅つきパワーボム。こんなジュニアの選手いるんだ。すごいな、かっこいいなというのが第一印象でした」
――その高岩選手がガンプロに本格的に参戦してきたのが昨秋のトーナメントからでした。冨永選手は2回戦敗退でしたが、いつもとは違うモチベーションで臨めましたか?
「そうですね。この世界に入って11年経つんですけど、これまで明確な目標を持って戦ってはいなかった。でも、ベルトができて、トーナメントで優勝すればチャンピオンになれる。これまでで一番モチベーションが高かったです」
――トーナメント1回戦では優勝候補の石井(慧介)選手を151秒で秒殺しましたね・・・。
「組み合わせが発表される前に、1回戦で絶対当たりたくないのが石井さんと高岩さんでした。そしたら、まんまと石井さんになってしまって。これはどうするか? 5分以内に仕留められないときついなと思って。試合中にいろんなワナを仕掛けて、それがうまくはまった。頭を使った勝負でした」
――2回戦の今成戦はどっちが勝ってもおかしくない削り合いのような試合でした・・・。
「石井戦のような仕掛けをすればよかったんですけど。たぶん今成さんのほうがかかりやすいと思うから。でも、彼はプロレスに入るきっかけになった人で、戦う前の心持ちはほかの選手とは異なるんです。彼に対しては全身全霊で向かい合ってしまう。そういう体になってしまった。この前は負けたんですけど、次にやるときはもっとワナを仕掛けられるようにしないと(笑)」