ジョン・カビラと宇垣美里が語るアカデミー賞授賞式の感動エピソード&珍事件! 日本映画受賞も「確実」と太鼓判!?

撮影・蔦野裕 ヘアメイク・岡田知子(TRON management)スタイリスト・小川末久

2人にとって忘れられない過去授賞式の名シーンとは?

カビラ「エイドリアン・ブロディとハル・ベリーの熱烈キス事件(笑)!第75回(2003年)、『戦場のピアニスト』で史上最年少の29歳で主演男優賞を受賞したブロディが感激のあまりプレゼンターのハルに熱烈なキスをしてしまった。僕もその瞬間、思わず立ち上がって“エイドリアーン!”と叫んでしまいました」

宇垣「違う映画になってますよ(笑)」

カビラ「新しいところだと、第90回(2018年)、『スリー・ビルボード』で主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドが、映画製作でいかに多様性を担保しているかを示す“インクルージョン・ライダー(包摂条項)”を意識しようと映画人たちに呼びかけたスピーチにも感銘を受けました。彼女はその2年後『ノマドランド』の受賞で…」

宇垣「“ワオオォォォォン!”と遠吠えしていましたね」

カビラ「僕もあの時点では、なぜオオカミの遠吠えなのか分からなかったんですが、あれはウルフさんという亡くなったスタッフへの哀悼を込めていたそうです」

宇垣「そんな背景があったんですね。私は、小学生のころ『ロード・オブ・ザ・リング』を見てトールキンやイギリス文化にはまっていたのですが、第76回(2004年)に『王の帰還』が11部門も受賞したときは、大好きな作品のキャストやスタッフたちが何度も何度も驚きながら喜んでいて、私自身も感激したのを覚えています。新しいところだと、昨年『ミナリ』で助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンさんのかっこよさにしびれました。プロデューサーのブラッド・ピットに“初めてお会いできてうれしいです、撮影中どちらに?”と、現場に一度も姿を見せなかったブラッドに皮肉を込めつつユーモラスに挨拶したり、“ブラッドと並んでみてどんな匂いがしましたか”と聞かれ“嗅いでません、犬じゃないので”とサラッと答えたり。ああいう女になりたい、と思いました(笑)」