身近なアンコンシャス・バイアスを見つけよう!「第2回こども未来国連会議」は“ジェンダー平等”がテーマ

ビデオメッセージを寄せた林芳正外務大臣

「第2回こども未来国連会議」参加者へのメッセージ

林芳正 外務大臣
 本日「第2回こども未来国連会議」が開催されることをお慶び申し上げます。また、イベントの実現に向けた関係者の皆様の御尽力に心から敬意を表します。私たちは今、新型コロナや気候変動など、国境を越えた地球規模の課題に直面しています。そのような中、ロシアがウクライナを侵略しました。日本は、ロシアを厳しく非難し、軍を引き上げるよう求めています。平和で豊かな世界を守るため、今、日本を始め、各国の政府や市民がウクライナと共に取組を進めています。このような国際社会の連帯はSDGsなど地球規模の課題を解決するためにも欠かせません。本日参加する皆さんには、未来のために人類としてどうすべきか、そういう視点で取り組んでいただければと思います。それこそが、国連憲章が掲げる「We the peoples」の精神だと思います。

 皆さん一人ひとりのこれからの活躍に期待しています。

根本かおる 国連広報センター所長
 今日はSDGs「持続可能な開発目標」の達成のために、世界のいろいろな国の子どもたちが集まって、自分たちに何ができるのかを議論する場だと聞いています。たくさんのアイデアが出ることを私も楽しみにしています。

 さて、世界を揺るがした新型コロナウイルス感染症が世界で大流行し始めてからこの3月で3年目に入りました。皆さんの暮らしにも大きな影響があったことと思います。さらに、世界の平均気温がどんどん上がり、力をあわせて地球を守っていくことがこれまで以上に大切になっています。そんな中で、ヨーロッパのウクライナで戦争が起き、皆さんのような子どもたちが巻き添えになっています。多くの方々が命を落とし、そして故郷を追われ避難しています。皆さんもニュースをご覧になって胸を痛めていらっしゃることでしょう。自分に何ができるのか、考えていらっしゃることでしょう。争いごとは武器ではなくて、話し合いで解決する。これは世界のルールです。

 そして、SDGs「持続可能な開発目標」にとっても、平和があって初めて、ゆたかな世界があります。今日はジェンダー平等について皆さんが議論されると聞いています。戦争や気候危機で住む場所を追われ、学校に行けなくなり、仕事を失うなどの影響は、女の子や女性のほうが受けやすいということを知っておいてください。また、平和について話し合う交渉の場に、女性が加わるということも非常に重要です。異なる意見に耳を傾けることや思いやりがこれまで以上に大切になっています。きょうの会議がそうした姿勢を学び合う機会になることを心からお祈りして、私からの挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

パトリシア・フロア 駐日欧州連合特命全権大使
 本年もこの特別なイベント、「こども未来国連会議」にメッセージを寄せることができ嬉しく思います。私たちは、国籍や人種、性別に関係なく、誰もが持続可能で幸せな暮らしを送り続けられるよう、「持続可能な開発目標(SDGs)」を達成する必要があります。皆さんはSDGsについてご存じでしょうが、その目標は皆さんにとって壮大なプロジェクトに聞こえるかもしれません。しかし、このように考えてみましょう。皆さんは、大人になった時、どのような社会で生きていたいですか。きれいな空気を吸い、青く透んだ海で泳ぎ、健康的な食事をしていたいですか。第2回こども未来国連会議のメインテーマは「ジェンダー平等」と聞いています。アフガニスタンでは、目下、多くの少女が学校に行けなくなっています。しかし、誰にでも、性別にかかわらず、平等に自分の持てる能力を発揮できる社会で生きるために、教育を受ける権利があります。勇気を持って、あなたの、そしてすべての子どもたちの権利が遵重されるよう訴えてください。本日の会議に参加する世界中の子どもたちには、学び、議論したことを家族や友達と共有してほしいと思います。次世代のリーダーとして、SDGsの達成に向かう一歩を踏み出してください。

ラシャッド・ブフラル 駐日モロッコ王国特命全権大使
「こども未来国連会議・SDGsピースコミュニケーションプロジェクト」は、世界中から来た子どもたちが話し合い、お互いを知ることができる素晴らしい取り組みです。このイベントを年次開催にした主催者の方々のご尽力に敬意を表しますと共に、2年続けてメッセージを送ることを嬉しく思います。

 今年のメインテーマ、SDGsの5番目「ジェンダー平等の実現」は、誰もが共有し、認識すべき重要な課題です。モロッコでは国王陛下モハメッド六世のリーダーシップの下、ジェンダーの平等は基本的人権であり、法的義務であり、社会的および経済的要件であるという信念に基づいて、ジェンダー平等の推進を積極的な戦略と位置づけています。

 世界中の子どもたちには、一生懸命勉強して、やりたいことを追求し、他者のために何ができるかを考えていくことを奨励します。
親愛なる少年少女の皆様、お互いに協力しあい、誰もが充実した人生を送ることができる明るい将来を築いてくれることを願っています。

ピーター・タン・ハイ・チュアン 駐日シンガポール共和国特命全権大使
 シンガポールは持続可能な開発のための2030アジェンダを支持します。SDG sは、すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会の促進を目的としています。シンガポールの教育理念は、国の富は人にあるという信条に基づいています。教育の一環として、若者が必要なスキルを身につけ、市民意識や、社会的責任の価値を大切にし、グローバル化する世界に積極的に貢献できるようにすることです。

 今年のイベントのテーマであるジェンダー平等はとても重要です。このイベントを通じて、子どもたちがこのトピックについて前向きに考えてくれるようになってほしいと思います。

 子どもたちは私たちの未来です。より良い未来をつくるため、子どもたちとともにはじめましょう。