レジェンド芸人「おぼん・こぼん」が語る2人の絆「だから一緒にやってきた」
おぼん:本名・井上博一。1949年2月2日生まれ。大阪府出身。大きいほう。
ジョン・レノンがワンテンポ遅れて“ホッホッホ”って笑ってくれた
コンビを結成し、プロの漫才師としてデビュー後は演芸場、歌謡ショー、キャバレー、レストランシアター、テレビとあっという間に活動の場を広げました。57年間を振り返って特に思い出深い場所はありますか。
こぼん「僕はショービジネスが大好きなので、一番肥やしになって勉強にもなったのは、やっぱり『赤坂コルドンブルー』の10年間ですね。お金をいただきながら、コントやダンスなどいろいろな芸を学ばせてもらいました。アレンジャーに宮川泰さんや前田憲男さん(※)なんかがいらして、もしもお金に換算したらすごいことですよ。そういう環境の中でやってこられたっていうのは財産ですよね」
※宮川泰:「宇宙戦艦ヤマト」の作曲やザ・ピーナッツの育ての親としても知られる和製ポップスの巨匠。前田憲男:ジャズピアニスト。「クイズ面白ゼミナール」「世界まるごとHOWマッチ」「象印クイズ ヒントでピント」などのテーマソングを作曲。
おぼん「21歳から31歳までの10年間はおぼん・こぼんの青春時代ですよ。演出は日本テレビの当時の局長さんで、音響さんもすごい人なら振り付けの先生も音楽のアレンジもバンドも日本一。すべて最高の条件が整ったステージで俺たちは勉強させてもらったんです。お客さんも超一流で、ティナ・ターナーが来たりモハメド・アリが来たり、ジョン・レノンを笑わせたのもおぼん・こぼんだし」
こぼん「オノ・ヨーコさんがジョン・レノンの横で通訳してくれて、それを聞いてからワンテンポ遅れて“ホッホッホ”って笑ってくれるの(笑)」