小原ブラス「きれいごと言っても結局自分は安全圏にいたい」平和訴える難しさ語る
さらに小原は「ロシアが侵略する理由としてNATOが平和や安心を脅かしたとか言っているけれど、平和や安心が欲しければ、自分たちが安心を与えなければ。力で無理やりでは、絶対に安心にはつながらない。(この映画が)ロシアで上映されるか分からないけれど、ぜひ見て学んでほしい」。
ロシアの侵攻について思うところはと聞かれると「簡単な言葉では表せへんな、って。きれいごとを言っても、自分は結局安全圏にいたいし、いちゃうし」と発信することの難しさを語りつつ「日本や世界の一部分、変えたいところがある。それを自分の言葉で動かすために、発言力がほしい」と小原。何を変えたいのかと聞かれると「まだ今は言いません。今日のギャラではちょっと足りない(笑)」と茶目っ気を見せつつ「僕は海外で生まれて日本で育った、こういう見栄えをした人間ですけど、僕は“日本が好きかどうか”って考えたことない。自分のお母さんが好きっていちいち言わないけど、イヤだな、変えてほしいなと思ったところは言うのと同じ。でも僕がそれを言うと“もといた国に帰れ”って言われるんじゃないかと子供のころから思って、イヤだなと思ったことを伝えるときには言い方を考えるようになった。よく“歯に衣を着せず語る小原ブラス”って紹介されますけど、めちゃくちゃ歯に衣着せてます(笑)」。
自ら立ち上げた、外国人タレントのマネジメント会社の社名“オールモストジャパニーズ”について「ほとんど日本人、という意味です。よく日本人て白黒はっきりしないと言われるけど、正義感においてはハッキリしたがるというか。ヤフーコメントとか見たりすると、何を偉そうに…絶対自分だって信号無視とかゴミの分別しなかったとか悪いことしたことあるやろ!って思う(笑)」と笑いを交えつつ“正義”や“完璧な日本人像”を決めつける姿勢を疑問視。
外国人子女の就学サポート団体にも携わる小原。「自分がやれることはやりたい」と熱い思いを明かした小原のトークに、会場の観客も深く頷いていた。
映画『オードリー ・ヘプバーン』は5月6日より公開。