成田凌が葵わかなに「最上級のほめ言葉」 舞台『パンドラの瞳』でダブル主演

撮影:宮川舞子

 
 舞台『パンドラの瞳』は、蜷川幸雄さんの指名で野田秀樹が手掛けた戯曲。1999年に初演され、蜷川さんが演出を手掛けたバージョンがBunkamuraシアターコクーンで、野田バージョンが世田谷パブリックシアターで同時上演されて、話題も注目も集めた。

 初演から23年ぶりの再演であることはもちろん、成田と葵、2人の演技にも注目が集まっている。

「3日前まで、当時の『パンドラの瞳』を毎日何度も見ていました。でも今は稽古が進んできて、自分の中で一度壊して進んでいかなきゃいけないんだと思っています。当時の俳優さんは自分とは違うすごいエネルギーを持っている人だけど、今一緒にやっている人たちに失礼のないようにしたい」と成田。葵は「私は逆に前作を見ずに稽古に入りました。もちろん当時の演技はすごいものだと思うんですけど、今『パンドラの瞳』を作ろうとしているのは私たちなので、胸張っていたい」と話した。

 初日まで1カ月を切り、稽古は駆け足で進んでいるという。稽古場でのエピソードを聞かれた成田は「初日、稽古場に早めに入ったら、すでに南果歩さんが汗だくでした。さすがだなあと。登場するシーンでの最初のセリフの前は、1分くらい歌を歌っていて。やっぱ違うなというのを初日でぶつけられて、がんばらなきゃと思いました。ずっと続けていくというのは、こういうことなんだなと」と話していた。

 取材会には、演出の杉原邦生も出席した。

 6月6〜28日まで東京・Bunkamuraシアターコクーンで。7月2~5日まで大阪・森ノ宮ピロティホールで大阪公演がある。