池上彰、ハンガリーとの縁で「タダ働きしてます」ルービックキューブ発明者自伝発売イベント
ジャーナリストの池上彰が17日、都内で行われたルービックキューブの発明者で建築学教授のエルノー・ルービック氏の自伝『四角六面 キューブとわたし』(光文社)出版記念トークショーに登場した。
冒頭で駐日ハンガリー大使館のパラノビチ・ノルバート大使が「私が日本にやってきた約20年前、ルービックキューブが日本でとてもよく知られていることを知って、大変誇りに思っていました。同時にがっかりしたのは、それがハンガリーの建築家であるエルノー・ルービック氏の発明品であることをほとんど誰も知らなかった。“間違いなく日本のものだ”と私に言った人もいました(笑)」と挨拶。
その後、池上がハンガリー大使館との縁を「ジャーナリストの増田ユリヤさんと一緒に『YouTube学園』というのをやっておりまして、ハンガリー出身のmRNAワクチン研究者であるカタリン・カリコさんにいち早く注目しました。ぜひ彼女のことを紹介したいと思ってYouTube学園でインタビューし、さらに増田さんが本を書きたいということになって、ハンガリー大使館にご尽力いただいて学生時代の恩師にインタビューするなど大変お世話になりました。お世話になると必ず見返りが求められまして、今回もこういう形ですっかりタダ働きをさせられております(笑)」と笑いを誘った。
1944年ハンガリー、ブダペストで生まれたエルノー・ルービック。父はグライダーの設計者、母は詩人。建築家として働いた後、大学教授になり、3次元幾何学の問題について考えている時にキューブのアイデアを考案した。
池上は『四角六面』というタイトルについて「四字熟語の“四角四面”からきているんですよね。そもそも原本のタイトルとは全然違うのですが、実にいい訳で面白いタイトルだなと思って読ませていただきました」と絶賛。