KADOKAWA DREAMSがリーグ歴代最高点叩き出し有終の美〈Dリーグ ROUND.12〉

©D.LEAGUE21-22

 シーズン最終戦とあって、いつも以上に熱気があふれるラウンドだった。冒頭から各チームはシーズンの集大成となる熱のこもった作品やチームの魅力を最大限に引き出したショーケースを繰り出し、オーディエンスを圧倒し続けた。

 なかでも会場を沸騰させたのがトップでラウンドを終えたKDだ。ジャッジポイントで1位、オーディエンスポイントでは最高点となる20ポイントを叩き出さなければCS進出はないという崖っぷちで臨んだ最終ラウンド。メンバーの颯希(SATSUKI)のアイデアをチームで磨き上げたという作品は、ロボットたちが動いているかのような近未来的風でもあり、アート作品のようにも感じられる圧倒的な作品で会場を魅了、ジャッジポイントでリーグ歴代最高点となる77ポイントをマークして首位に立った。

  エンターテイメントジャッジのHideboHは「驚きましたね、熱いですね。動きがこう来るかと思ったらこないんだという裏切りの感じがものすごかった。スキルもそうなんですが、全体を見たときにサプライズなものを感じます。別世界を見ているような感じだった」とコメントした。

 ただ、オーディエンスポイントは18.5ポイントと高ポイントだったが目標には届かず。20ポイントを獲得したaRBに並ばれたが、ジャッジポイントの差で、トップでラウンドを終えた。ただ、CSへの出場権は得られなかった。

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 ディレクターのKEITA TANAKAは「KDの今シーズンの戦いは今日を持って終わりになることになりますが、本日の選手たち、出られなかったサポートメンバー、本当によくやってくれたかなと思います。(Dリーグが)始まった当初は、まったくファンのいなかった僕らにも少しずつ応援していただけるみなさんができて、本日こうやって多くのオーディエンスポイントをいただけたことを感謝しています。CSに進みたかったですが、全力を持ってCSを盛り上げていきます。進む6チームに、すべてを託して、ダンスの未来、エンターテイメントの未来を託して応援していきたい」と話した。

 リーダーのRyoは「めっちゃ悔しいです」と涙で言葉にならなかったが、「全チームと一緒に、こんな素敵な作品ばかりのなかで最高得点が出せた。自分たちがD.LEAGUEにいる意味は、D.LEAGUEを大きくして、KDを世界一にして、もっとD.LEAGUEを盛り上げて、いろんな人に夢を与えること。それをしたくて、自分たちは必至に毎日頑張っています。自分たちがCSに行くには、avexさんと大きな差をつけなければいけなかったんですけど、それは出来ませんでした。でも……自分たちに悔いは残っていません。CSでは本当に熱い戦いが見られると思うので、日本中のみなさんと一緒に楽しめる一日にできたらいいなと思います」

 イベント中は涙でなかなか声にならなかったRyoだが、終了後の取材では、「歴代最高得点を出せたことは、めちゃくちゃうれしい。最高得点を出すのでどうかお力添えをお願いしますってみなさんに言っていたので、有言実行できた。本当に自分たちは満足しております」と、チームメイトとともに笑顔を見せた。

 優勝で幕開けし、優勝で締めくくりという今シーズンについて聞かれると、「いい時も悪い時もあった。優勝から始まって行ける!って思って進んでたところが、自分たちに力が足りずオーディエンス票で1 位から何度も何度も引きずりおろされてしまって悔しい思いをしました。最後もうれしいけど悔しい結果。この悔しさは自分たちを大きくしてくれるパワー。次のシーズンに向けて明日から頑張っていきたいと思ってますし、CSも全力で盛り上げたい」と、話した。