上田慎一郎監督と『映画を早送りで観る人たち』著者、映画YouTuberが白熱座談会!「『カメ止め』前半部分を“スキップ視聴”されたら…

写真提供:ポニーキャニオン映画部

 この日は、実際に倍速視聴をしているという20代女性スタッフも登場。興味津々で女性に質問し「時間に余裕がなく、コンテンツにあふれる時代」を生きるデジタル世代の背景に迫った3人。

 稲田氏が「配信などの普及で気軽に作品を見られるようになり、映画にそれほど情熱がない人も作品を大量に見られるようになったという背景はあると思う」と言うと、上田監督は「確かに(倍速視聴で映画を見る人は)サブスクが無かったら映画を見なかった人である可能性はあるから、入り口を作っているとも言えるかもしれませんね」とうなずきつつ「『カメラを止めるな!』がテレビ放送された際に「Twitterで“みんな、もうちょっと我慢やぞ!”って流れてた(笑)。もし最初が配信だったら、ここまで見てもらえなかったかもしれない」。

 座談会はさらに白熱。「コンテンツ過多の現状をどうとらえるか」「マスコミによる“要約”や“切り取り”について」など、話題はどんどん広がっていき、配信は約3時間にわたった。

 最後に稲田氏は「これだけは見たい、と思う作品はぜひ時間やお金をかけて見てみてほしい。倍速で見て面白かった作品を普通に見てみるなども試してほしい」。

 上田監督は「スマホで見る映画は映画じゃないと言われていたことがあったけど、僕は子供時代、16インチのブラウン管で見るしかなかった。けどそれが僕の映画体験になった」と映画への道には、いろいろな“入り口”があると語り、斉藤も「倍速で見たくないと思える映画にきっと出会うことがあると思う。そこから広がっていくのでは」と締めくくった。

 ポニーキャニオン映画部公式YouTubeチャンネルにてアーカイブ配信あり。

 

 

ポニーキャニオン映画部公式YouTubeチャンネル『映画を早送りで観る人たち』座談会

【URL】https://youtu.be/NwaCfPf6pgE