東山紀之「後輩たちのことはいつでも見守っています」“後輩愛”を感じるようになったのは「TOKIOから」

「“東山紀之をボロボロにしたい”とプロデューサーから言われました(笑)」と振り返る東山紀之。その言葉通りボロボロになりながらも演じたのは、人知れず日本の平和を守るスパイ!

Amazon Originalドラマ『GAME OF SPY』 ©東映株式会社

東山紀之が“忍者道具”を使うスパイアクション!?

 世界中の犯罪者からターゲットにされる日本を舞台に、法務省外局・公安調査庁に設置された極秘スパイ機関「GOS=Global Operation Service」の諜報員(スパイ)たちの活躍を描くスパイアクションエンターテインメント、Amazon Originalドラマ「GAME OF SPY」。

 東山が本作で演じるのは、GOSに所属するスパイ羽柴猛。忍術とカリ・シラットを融合させた独自の格闘術を武器に、どんな屈強な強敵にも立ち向かう。ここまでボロボロになった東山の姿は他ではなかなか見ることができないのでは。

「プロデューサーや監督から、ボロボロになっても戦う羽柴を通して不屈の精神を表現したいと伺っていましたし、僕自身、常に新しい役どころに挑戦したいという欲求もありますから、楽しんでやらせていただきました。アクション部の皆さんの熱量とも相まって、いい化学反応が生まれたんじゃないかなと思います。僕も、進んでボロボロになりに行っていました。そのほうが、やっていて楽しさがありますから。あちこちで倒れて、地べたを這いずり回って。日本中のいろいろな空を見上げてきました」

 数々の名作スパイ作品を思わせる演出もありつつ、日本独自の要素もたっぷり。新感覚のスパイアクションエンターテインメントとなっている。

「僕の中でも、スパイといったら『007』のジェームズ・ボンド。記憶にある最初のボンドはショーン・コネリーです。“セクスィー”で洗練されたイメージで、僕のスパイとは真逆ですね(笑)」

 東山が演じる羽柴は、そのボロボロさも“セクスィー”に見えてくる魅力的な人物。

「そう見えたらうれしいです。監督もそう意識して演出してくださったと思うので」

 そんな激しいアクションの練習中、実は東山が骨折するというハプニングも。東山自身は「僕自身の準備不足もありまして。やはり入念な準備は必要だと改めて思いました」と言うが、並々ならぬアクションへの本気度が改めて伝わってくる。

「本作では、スポーツ的な動きというより、実践的で理にかなったアクションとなっているのも見どころだと思います。アクションチームとも練習を重ね、非常にスピード感のあるアクションができたんじゃないかと思います。映像としても、リアリティーとエンターテインメント的な見せ方との良いバランスが取れたんじゃないかな」

 手裏剣や吹き矢といった忍者の道具がスパイガジェットへと進化しているのもユニーク。東山自身、さまざまなアクションをこなしてきたが、さすがに忍者道具を使ったアクションは初体験。

「古来の忍者道具がスパイに役立つとは…まさか“手裏剣(型爆破装置)”を投げてヘリを墜落させるとは思わなかったです(笑)。僕自身もガジェットを手に、アクションの中でこういうふうに使ってみたらどうかと提案させていただいたりもして、楽しかったです。考えてみれば、忍者は情報収集のプロフェッショナルの最たるもの。日本にはそういう優れた“スパイ”がいたわけです。今回それを生かすことで逆に新しい表現ができたと思います。世界の人たちにも面白いと思ってもらえるのではないでしょうか」

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