この夏「SDGsアイデアコンテスト」と「豊島区こども未来国連会議」を開催する豊島区のSDGs教育を目白小の西村浩校長に聞く
「SDGsアイデアコンテスト」に期待することは何ですか?
「学校ではSDGsはもちろんですが、どちらかというとESD(持続可能な開発のための教育)に力を入れています。そうした各校の取り組みが、区内の学校で共有されて、それが豊島区全体で発信できれば少しずつ広がっていくと思うので、まずはそこを期待したいですね」
今回のテーマは「住み続けたくなる豊島区」となっているんですが、西村校長は豊島区にはどのような街になってほしいと思っていますか?
「私も豊島区には長く務めさせていただいていますので、誰にでも優しい街になってほしいと思います。子供たちが将来大人になったときに、誰にでも優しく思いやりがもてるとか、自然や環境問題を考えるとか、そういったことに興味や関心をもって、自分たちで魅力ある豊島区を創っていってほしいと思います」
西村校長自身が取り組んでいるSDGsはどんなものがありますか?
「私は豊島区に着任する前、小笠原村に住んでいました。そこで教員をしていましたが、5年生でウミガメをお世話することで環境問題を考えようという“ウミガメの学習”がありました。毎週土曜日に子供たちと小笠原海洋センターで水槽をみんなで磨いたり、ウミガメの生態について調べたりしました。こうした活動からウミガメがプラスチックごみを食べていることが分かるんです。そこで、これはどうにかならないか、と子供たちが気付いて課題にしていく。そうした活動を子供たちと一緒に取り組んでいたので、私自身も環境問題に興味をもちました。例えば、ごみを減らす、整理整頓をするとか、当たり前のことですが、取り組んでいます。学校でもごみを減らすことは心がけています。小笠原ではとてもよい経験をさせてもらったと思っているので、そういうことは子供たちに話をすることもあります。小笠原では子供たちに限らず、村の人たちも休みには海岸のゴミ拾いもしていました。
これは本校のSDGsマークですが、子供たちに“せっかくSDGsをやっているのだから、みんなでキャラクターを作りませんか?”と提案しました。すると、多くの子供たちがSDGsマークの絵を描いてくれました。そして、5年生の作品が採用されました。キャラクターの名前は、1、2年生が本校のシンボルである桜とヒマラヤ杉から、“さくらん”と“ひまらん”と考えてくれました。校舎の2階に『なかよしの庭』があり、そこに飼育委員会の子供たちが育てているグリーンカーテンがあります。そのグリーンカーテンにもSDGsマークがついています。これは素晴らしい発想だと思います」
また今回の「SDGsアイデアコンテスト」と「豊島区こども未来国連会議」の開催にあたり、豊島区では「多くの子供たちに参加してほしい」と呼び掛けを行っている。「SDGsアイデアコンテスト/豊島区こども未来国連会議」の詳細については豊島区のホームページ内( https://www.city.toshima.lg.jp/toshimanow/sdgs/2207131609.html )から。