実は“昭和の男”YUSHIが思う“カッコよさ”とは。そして格闘技と人生への向き合い方【RIZIN.37】

格闘技への自らのスタンスを語るYUSHI

「自分の試合は作品と割り切っている。なので一生、3分3Rがいい」

 RIZINは今はほとんどの試合が5分3Rで行われている。その中でYUSHIはこれまで3分3RのRIZIN特別ルールで試合を行っている。そして「これからも3分3Rでいい」と言う。

 5分3Rにこだわりがないのはなぜ? チャンピオンシップとかトーナメントといったものにはこだわりはない? 
「僕は自分の試合は作品と割り切っているんです。なので一生、3分3Rがいい。(RIZIN.37のカード発表会見の時に)孝太君も“5分3Rにこだわりはない”といったことを言っていましたが、彼は絶対、後々はチャンピオンになりたいと思っていると思うんです。でも僕は年齢の問題もありますし、エンタメと格闘技とファッションを融合させたものをRIZINで作品のように出していければと思っています。今はそれをファンの人や選手の方々が納得してくれているかは分からないんですが、納得してもらえるような試合内容と入場を見せていって、お客さんに納得してもらえれば、それが正解だと思うので、そういう新しい形を作っていけたらなと思っています」

 それは大晦日に参戦する時から考えていること? 
「そうですね」

 そういうビジョンを持ってやってきて、ここまでの手応えは?
「ありますね。オープニングで盛り上げることはできていると思うので、火付け役である、エンタメであるということをもっと広めていきたいと思っています」

 34歳という年齢はそんなに気になる?
「関根“シュレック”秀樹さんとか所英男さんを見ていて年齢ってあまり関係ないのかなとは思います。小さいころから打撃をやってきて、ダメージがある中での34歳と、33歳でデビューした僕のフレッシュさでは差があるのかなとも思いますし。ただ、疲れが取れにくいとか怪我が治りにくいというのはここ2年くらいで実感する部分ではあるので、そこだけは気をつけながらやらないとなとは思っています」

 今年に入って練習漬けとのことですが?
「もともと自分がオーナーとしてやっていた店があるんですが、今はオーナーから離れてサポートする立場としてやらせてもらっているんです。なので、僕が輝いて名前を売っていくことが店にとってもプラスになる。そういう存在でいられるように、今は自分のことに100%振り切って努力できるような環境を整えました。それで今は格闘家として活動できているんです」

「環境を整える」際には「格闘家になる」ということが念頭にあった?
「そうですね。去年の年末から“今、俺がやらなきゃいけないのはこれだな”って。僕は有名になって後世に残るくらいの男になるとか、憧れられる男になるというのが目標なんです。それで今は従業員のことに時間を使ったりとか、ほかのことにストレスを感じたりするくらいだったら格闘技に専念するべきだなと思ったんです。そういった考えを周りにも伝えて理解してもらったうえで頑張っている感じなので、周りの支えは大きいですね」