実は“昭和の男”YUSHIが思う“カッコよさ”とは。そして格闘技と人生への向き合い方【RIZIN.37】

実は「昭和の男」だったYUSHI

「最近はSNSで悪口を言い合うことが多い。ああいうのはあんまりイケてるとは思わない」

 ちなみにYUSHIの言葉の中には「カッコいい」という言葉が多く出てくる。インタビューの最後にSNSでの発信についての話になったのだが、その中でYUSHIの言う「カッコいい」の糸口がちらりと見えた。 

 RIZINに出るようになってからSNSのフォロワーが一気に増えたと聞きました。そうなると発言に注意することも出てきていますか?
「今は言うことをちょっと間違えるとその人のイメージが一気に変わっちゃうような世の中だと思うので、そこらへんは気をつけながら発言しています。でも自分が思うことや信念などは絶対にブラさずに、今の自分の思考なんかをうまく伝えていけたらなと。自信はあるんですよ。やっぱりカッコいい男を目指してホストを始めてからは自分で誇れる行動だけしようと思って生きてきたので、自分の中でちょっとダサいなって思っている自分もいるんですが、それも含めて俺の考えというのは絶対にブレていないと思うので、そういうことをうまく発信していきたい。もっと実力をつけていかないと結局舐められるので、実力をつけながら、そういう自分の思考だったり、思っていること、信念を若い子たちに伝えていきたいですね。僕、昭和の男なんで、だんだん時代が変わっていって、男らしくない男が増えてきているなと思う部分もあるので、今の若い子たちにも昭和のいい部分をうまく伝えていけたらいいかなって思ってますね」

「昭和」のマインドはどこかで学ぶ機会が?
「結構、年上の先輩方にかわいがってもらうことが多かったんです。そういう厳しい世界でも生きてきたので、昭和の男らしい世界というのもカッコいいなと思っています。最近はSNSで悪口を言い合うことが多いと思うんですが、俺はああいうのはあんまりイケてると思わないんで“思ったことは直接本人に言えるような男でいようぜ”みたいな、そういう伝え方が今後できていったらいいのかなとも思っているんですけどね。試合に向けて言い合うケースも多いと思うんですが、若い子たちがそれを見て、試合は盛り上がるかもしれないけど、それだけだとイケてないというか…。やっぱり、ちゃんとリスペクトを持ったうえで戦っていって盛り上がっているほうがいい。この前の天心vs武尊戦もそうでしたけど、やっぱそのほうがカッコいいしスポーツマンとして憧れるじゃないですか。ああいうのじゃないとダメなんじゃないかなと思います。YA-MAN選手と芦沢竜誠選手のような言い合いは必要かなと思うんですよ。あれはああいうキャラの方々ですから。そうじゃない人があれをやっちゃうと“もったいな”とめちゃくちゃ思うんですよね」

(本紙・本吉英人)

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