今成夢人が8・13後楽園で“強敵”入江茂弘と覚悟の防衛戦。「トラウマを払しょくできないままチャンピオンではいられない」【ガンプロ】

 ガンバレ☆プロレス史上最大のビッグマッチ「WRESTLE SEKIGAHARA」(7月10日、東京・大田区総合体育館)で大家健を破り、スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級王座の初防衛に成功した今成夢人が8月13日の東京・後楽園ホールで新たなチャレンジに挑む。元KO-D無差別級王者の入江茂弘(フリー)を挑戦者に迎え、V2戦に臨むのだ。2020年10月6日、後楽園のメインイベント(入江、石井慧介組vs大谷晋二郎、今成組)で今成は入江に敗れたが、試合後、入江から「一人ここに立つべきではない人間がいた」と辛らつな発言を受けた。あれから約2年の月日が経った今、今成は自らの意志で次期挑戦者に入江を指名した。“強大な敵”を迎え撃つ今成に現在の胸中を聞いた。

スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級王者の今成夢人

――7・10大田区大会は大成功し、個人的にはメインで王座を防衛して締めくくった。そこから1カ月後に今度は後楽園で再び防衛戦を行うことになりました。
「心が全く休めないです。映像ディレクターとしては、これまでタイトルマッチやって、その1カ月後にまた防衛戦やる人を撮ったり観察してきて。“この人たち、よくやるな。体と精神が盤石でないと迎えられない”って思って見てましたけど、自分がその立場になって改めて撮影してきたチャンピオンたちのすごさを感じました。HARASHIMAさんとか竹下(幸之介)とか、もちろん入江さんも撮ってきたし…」

――大田区が終わって、次期挑戦者には、あえて防衛が難しそうな入江選手をチョイスしました。なぜ今、入江選手ですか?
「入江さんは、今の国内のいろんな団体、プロモーションに出てるし、安易な比喩かもしれないけど、令和のミスター・プロレスだなって。2020年10月の後楽園のとき“オマエはふがいなかった。メインイベンターじゃないヤツが一人いた”って言われて。それは僕のなかでトラウマでした。そのトラウマを払しょくできないままチャンピオンではいられないって。自分の心のなかで弱みになってしまう。だから、そこを塗り替えないといけない。そこを抱えたままいくと、なんか前に進めないんです」

――約2年が経ったわけですが、あのときの入江選手の発言はずっと頭にあったんですか?
「ありました。あの日、大谷さんがパートナーでいて、ホットジャパンが始まった頃でした。メインに入ったんですけど、心や身体的な準備とか、言い訳になるけど、どこかでフワフワしてた。大谷さんに引っ張ってもらってた部分、甘えてた部分もありますし、ZERO1の流れがいきなりガンプロのメインになったというのがあって戸惑いもあった」

1 2 3>>>