森崎ウィン「恐怖心はだいぶ取れた」? ミュージカル『ピピン』で怖かったCrystal Kayと共演
ブロードウェイミュージカル『ピピン』の日本語版が30日、渋谷区の東急シアターオーブで開幕する。2019年に日本で初演され、3年ぶりに再演されるもの。歌、ダンス、マジックにアクロバット、そして共感を呼ぶストーリーと盛りだくさんの作品が、2022年の夏を締めくくる。
初日を翌日に控えた29日、同所で通し稽古が公開され、主演の森崎ウィンと、作品のなかで最も重要なキャラクターのひとりであるリーディングプレイヤーを演じるCrystal Kayが取材に対応した。
主演の森崎は本作でミュージカル単独初主演。自分探しの旅に出る主人公の王子ピピンを演じる。初代の城田優からバトンを受け取ったかたちだ。
「ワクワクしてる気持ち、もちろん緊張もありますが、今は純粋に心から楽しんでる自分がいて。3年前に自分が客席から見てた舞台に立っていることに、幸せを噛み締めています」と、森崎。初演は観客として見ていたそうで、「客席から見ていた時にCrystal Kayさんが怖くてですね……(笑)。稽古場でお会いした時、この人も人間なんだってっていうのをすごく感じました。人間味にあふれている瞬間がたくさん見られたので、今は恐怖症はだいぶ取れましたね」と隣りをチラリ。すると、Crystal Kayは「良かった、ありがとう」とにっこり。
Crystal Kayは今回もリーディングプレイヤーを続投。もともと城田から誘われて参加した『ピピン』だったが、初演時から圧倒的な存在感を放つ演技で、ミュージカル初挑戦ながら読売演劇大賞優秀女優賞を受賞した。
森崎の印象を聞かれると「パピー(子犬)のような、ね……今にも私が食いそうじゃないですか(笑)。すごく食いがいのあるピピンになってくれると思います」と笑うと、「本当にそのまんま。少年が青年、大人になっていく。私がいざなうんですが、わからないままその世界に迷い込んでしまって、されるがままな感じです。すごく自然にピピンになっていると思います」と余裕を感じるコメントだった。
見どころについて聞かれると、2人は顔を見合わせて「難しいね……」。Crystal Kayは、「全部です、本当に。オープニングナンバーからびっくりすると思います。その瞬間に、みんなをこの世界に引きずり込むぐらいの勢いだと思うので」。さらに、「音楽も素晴らしいですし、衣装とか、ストーリーの展開もスムーズですし、アクロバット、イリュージョン、ダンス。全部がここに詰まってる」。
最後に森崎は、「マジカルなものだったり興奮だったり、何かを持って帰ることができる最高のミュージカル。今年の夏をミュージカル『ピピン』で終えてみたらいかがでしょうか?」とメッセージを送った。
ミュージカル『ピピン』は、1972年に、ボブ・フォッシーによる演出と振り付けで誕生したブロードウェイミュージカル。人生における「特別な何か」を探し求める若き王子ピピンがリーディングプレイヤー率いるサーカス一座と出会い、本当の幸せを見つける旅に出る。
9月19日まで同所で。23~27日まで大阪・オリックス劇場で公演がある。