DEEP SQUADが最高のハーモニーで夏を締めくくり 羽田空港から配信ライブ


 2度目のMCではメンバーも椅子に腰掛け、視聴者からのコメントを読みながら夏の思い出トークを披露していく。TAKAはキャンピングカーのレンタルサイトを見まくっていたらしく「6人で全国まわって、ライブしたり、バーベキューしたり、川に行ったりしたら最強だなと思って調べてたら、9月18日になった(笑)」というエピソードを披露し、比嘉涼樹は「今年の夏はマジで何もなかった」とボヤきながらも「地元の沖縄にいた頃は学校帰りに海へ行ったりして青春してたけど」と振り返る。YUICHIROはあまりにも綺麗な山の星空に見惚れながら歩いていたらガードレールを体ごと超えてしまったらしく、メンバーは「いきなり視界から消えたから”終わった”と思った」「向こう側が崖だったら大変なことになってたけど芝生だった(笑)」「星を見ながら星になったらシャレにならない(笑)」と、結局は笑い話に。「実は今年の夏、ある女性を愛してしまいました」と切り出したのはKEISEI。「その人は大阪に住んでいて、旦那と、DEEP SQUADっていうグループで頑張ってる21歳くらいの息子がいて……」と話を続けると、すかさず「それ、僕のオカンです(笑)」とツッコミを入れる宇原。家族まで巻き込む茶番を繰り広げ、会場は大爆笑となっていた。

 そんな6人の仲の良さが伝わってくるトークを挟みながら、ここでは事前にファンから寄せられた夏エピソードをもとに、その素敵な思い出に寄り添うような楽曲が披露された。まずは、あいみょん「マリーゴールド」のカバー。サビのアカペラから始まり、柔らかな鍵盤の音色と共に作り上げていくハーモニーは柔らかい風のようだ。「Deja Vu」ではチルなムードに包まれながら体を揺らし、杉山が作詞に参加した「夏薫風」はどこか懐かしい景色を思い出させてくれるようなメロディに酔いしれる。あれだけ爆笑していたのに、歌い出せば空気が一転。これもまた、DEEP SQUADならではの魅力だと思う。

  次の楽曲「Pouring rain」は、比嘉が出演した映画『HiGH&LOW THE WORST X』の劇中歌であり、宇原、杉山、比嘉の3人だけで歌唱する初めてのオリジナルソングだ。バックには映画の映像も流れていて、繊細な歌声と美しい身のこなしで雨を表現する3人のパフォーマンスが、ドラマチックさを際立たせるような演出になっていた。

 DEEPメンバー3人で披露したのは「汚れたシャツと星の夜」。ライブでこの曲を歌うのは久しぶりということだったが、歌詞だけでなく、ボーカル自体から大人の愛を感じる名曲だ。その後のMCでKEISEIが、この2曲に通じる魅力を男泣きや男歌みたいな感じだと表現していたが、それぞれの世代感もしっかり伝わってきてとても聴きごたえのある曲になっていた。しかし「僕らの世代の指輪といえば、工事現場のナットですけどね(笑)」とYUICHIROが懐かしいドラマの話題を口にしたことで、TAKAが「SAY YES」(CHAGE&ASKA)を歌い出し、KEISEIもモノマネしながら乗っかっていくという大渋滞に。自由すぎるトークで盛り上がったまま、ライブはいよいよ後半戦へと突入した。

 「Day Dream Fantasy」では観客とともにタオルを振り回し、映画『チェリまほ THE MOVIE 〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜』の挿入歌「Gimme Gimme」では、宇原が配信用のカメラを持ってメンバーの笑顔を映している。このリラックスしたムードと、爽やかでポップな曲調のマッチングが最高だ。そこから本日2度目の「VIVA SUMMER!!!!!!」へと突入したのだが、MVでもお馴染みのダンスバージョンで披露。カメラ目線で笑いを取ったり、KEISEIが全力のクロールや腕立てをしたりと、自由なパフォーマンスがステージ上のあちこちで繰り広げられた。曲の後半ではチェキのプレゼント大会を挟むなど盛りだくさんの構成になっていて、彼らの旺盛なサービス精神やダンスの破壊力に圧倒されっぱなしだった。

 本編ラストは「AMAZING DAYS」。楽しかったこの時間を愛おしむように、そして心と心を繋ぐように、メンバーとオーディエンスがしっかりと向き合い、心の声を重ね合っていた。