雑司が谷七福神をみんなで歩いて国際交流 知らなかった池袋の風景に驚きも
豊島区の雑司が谷の七福神を歩いて回るイベント『スタンプラリー 国際交流 雑司が谷七福神巡り』が25日に行われ、晴れ上がった空のもと、約50名がスマホ片手に七福神を巡った。
秋の池袋の風物詩である『ふくろ祭り』で国際交流として神輿を担ぐことを目的とした団体「国際交流のおみこしを担ぐ会」が主催した国際交流イベント。大黒天(鬼子母神堂)、恵比寿(大鳥神社)、毘沙門天(清立院)、寿老人の代替となる吉祥天(清土鬼子母神堂)、弁財天(観静院)、布袋尊(中野ビル)、福禄寿(仙行寺)を巡る。出発前には、それぞれの神様について日本語と英語で説明が行われたが、ユニークな口調にあちこちから笑い声も上がった。
「国際交流のおみこしを担ぐ会」は、国籍も言葉も文化も異なる人たちが、ふくろ祭りで一緒に神輿を担ぐことで、お互いを知り、理解し、違いを知り合うことが、地域の活性化につながると活動している団体。今年の祭りでは29回目の神輿を担ぐ予定だったが、感染症対策の理由で今年も中止になった。七福神巡りはその代替として企画された。
七福神巡りには、5~10人程度のグループに分かれて時差を付けて出発。軽いおしゃべりを楽しんだり、階段などではお互いに声を掛け合ったりしながら歩いた。それぞれの神様を拝むとスタンプを押したり、グループやグループ内で写真を撮影したりしながら、約2時間ほどかけてゆっくりと歩いてまわった。
同会の富沢弘治会長は「お神輿が出せないということが3年も続くと、今まで参加していただいていた方々とのつながりがなくなってしまうし、日本語学校に通ってらっしゃる方々も卒業して次へとつながらなくなってしまう。それって寂しいよね、何とかやってみようよ、といろいろ考えました。お神輿とは違いますが、(七福神巡りで)日本の文化を伝えて体験しながら楽しんでいただけたらと思います。難しい文化どうこうじゃなくて歩いて楽しんでもらえたら」と、話した。
イベントは、豊島区制90周年記念事業として行われた。