“ガンジョのエース”まなせゆうなが10・2板橋でのガンバレ世界無差別級王座戦に向け気合「ラリアットでハートリー・ジャクソンを沈めたい!」
――昨秋に初代スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級王座を決めるトーナメント(ガンバレ☆クライマックス2021)があって、そこにエントリーされていなかったのは悔しかったですか?
「国籍や性別は関係ないと言ってたけど、ガンジョは1人もエントリーされなかった。自分たちの力不足と思ったし、ガンプロ一発目のベルトのトーナメントに選ばれなかったのは、すごく悔しかった。世界無差別級と謳ってるのに、ガンジョ差別だと…」
――そのトーナメントには所属外の選手も出てましたから、なおさら悔しかったですか?
「そうですね。だからといって、ガンプロ一発目のベルトだから、テンション下げることは言っちゃいけないと思ってたけど、ずっと思ってました。世界無差別級ということはいつか私がいける日が来ると思っていて。シングルのベルトに挑戦するのは、なつぽいのIP王座に挑戦したとき以来で、そのときのことが忘れられなかったんです。シングルのベルトに挑戦するということにちゅうちょしてしまったというか、いつものテンションでいけなかった。今回すべてのタイミングが合致したのが(9・3)成増だったんです。アイスリボンさんのタッグのベルト(インターナショナル・リボンタッグ王座)を獲らせてもらって、ベルトを持つ経験もさせてもらっていたんで」
――これまでは挑戦をアピールするタイミングじゃなかったですか?
「タイミングじゃなかったですね。去年、ガンジョだけの興行をやらせてもらって、赤井沙希選手や山縣優選手を追いかけ回したりしてたけど、しっかりした実績がなかった。ただやりたいだけじゃダメ。ベルトには龍と虎の絵が描かれてるんです。それは現実離れした、ここでしか見れないような試合を見せるという意味らしいんです。そういう試合を見せられるようにならないと、ベルトに挑戦することはできないのかなって思ってました」
――実績を積み上げてきて、そういう気持ちになった?
「初代王者の高岩(竜一)さんは“IWGP、GHCと同じ価値にするんだ”って言って、防衛してて。その高岩さんを倒した今成さんの防衛ロードは、チャンピオンなのに誰より頑張らなきゃいけないって試合を続けてて。そんななか、ジャクソンがいきなりガンプロに来て、今成さんに挑戦して。それを見てて、私もそろそろガンプロに名を刻みたいという気持ちが一気に来ました」
――ジャクソン選手が新王者になって、体格もかなり違いますが、恐怖とか不安とかはなかったですか?
「恐怖に関しては毎試合あります。男子相手でも女子相手でも。ケガと隣り合わせだし、ケガしたこともあるし。去年(10月1日)のZERO1の『風林火山タッグトーナメント1回戦』で今成さんと組んで、ジャクソン&松永準也選手と対戦して、私がジャクソンに負けたんですけど…。前年、大谷(晋二郎)さんと今成さんのチームが優勝してタッグベルトも巻いてて、去年は大谷さんがケガしてて、大谷さんが私を推薦してくれた。正直今成さんはイヤだったんじゃないかな?って。今成さんは言わなかったけど。“まなせらしく試合すればいい”と。前年は大谷さんと組んでベルトも獲ってましたからね。だから、私は“何が何でもやってやる”と、気持ちだけで怖いのを気付かないふりをして挑んで。実際、リングに立ったら、松永選手もすごく当たりがよくてきつかった。でもあの試合をしたことで、自分のなかでもう一歩先に進めたというか、いい経験になりました」