「暗い・怖い・汚い」を払拭。池袋北口の公衆トイレ「ウイトピア」が美術作家・植田志保氏の手で再生

美術作家の植田志保氏(左)と高野之夫区長

 完成記念祝賀会で挨拶した高野之夫区長は「このウイロードの話をしたら1時間話せるくらい熱い思いがある。ウイロードは池袋の代名詞。ここを改修しないと、きれいなものにしないと池袋の戦後は終わらないと思っていた」と話し、かつてウイロードの改修にあたり立ちはだかっていたさまざまな問題を振り返った。それらの問題を乗り越え、ウイロードは1985年に一度改修されたものの、それでも「女性の中にはまだ通りづらいという声があった」という。そんななかで植田氏と出会い、植田氏の手によってウイロードが生まれ変わるのだが、「ウイトピアを直さないと、まだまだ池袋の怖い・暗い・汚いというイメージを払しょくできない」とトイレの改修も植田氏に依頼することとなったという。

 最後にもう一度マイクを握った高野区長は改めて「池袋の街が怖い・暗い・汚いというイメージを何とか払しょくしたいという思いで区議会議員になり、区長になった。ウイロードの悪いイメージを何とか払しょくしたい。街づくりの原点はここにある」とウイロードとウイトピアの改修、そして美化が池袋の街づくりの原点であることを強調した。そして「長年やり続けてきたことがやっと完成したことにうれしく思う。皆さんの一つ一つの小さな力が街を変えているということを皆さんにお伝えしたいし、感謝したい」などと植田氏をはじめとしたこの事業に関わった人たちに感謝の言葉を述べた。最後に「豊島区には素晴らしい未来がある。私の人生の集大成がここにあると思っている」などと時折感極まりながら語った。

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