累計4万部超！ “炎の講演家” 鴨頭嘉人が『コミュニケーション大全』で10万部を目指すわけ
10月27日から11月9日までは読書を推進する「読書週間」。しかし、この20年で日本の書店数はおよそ半分に減少している。そんな中、 “炎の講演家” として知られるYouTube講演家の鴨頭嘉人さんの新刊『もう人間関係で悩まない！コミュニケーション大全』を発売する「鴨ブックス」では、販売価格に対する書店の利益率を従来より約10%高い30%に設定。発売から8週間で累計4万部に達する売れ行きを見せている。 “書店を元気にする出版社” 鴨ブックスと『コミュニケーション大全』に込めた思いをとは？（全2回のうち第2回／前編から続く）
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『コミュニケーション大全』最初から目標は10万部
ようやく、 “書店を元気にする出版社” を経営理念とする「鴨ブックス」を立ち上げた鴨頭さん。ところが……。
鴨頭嘉人（以下、鴨頭）「夢を追いかけ始めた時って、理想と現実のギャップがとんでもなく大きいものです。僕らのゴールは鴨ブックスの本が売れることではなく、他の出版社が “こっちのほうがいいよね” といって出版業界の利益構造が変わっていくことなのに、そもそも書店さんは鴨ブックスの存在を知らないので本が売れないわけです（苦笑）。とはいえ鴨ブックスが失敗したら、 “出版業界の利益構造は変えられない” という負の歴史が残ってしまう」
そこで、鴨ブックスとして3冊目の刊行となる『コミュニケーション大全』で勝負に出た。
鴨頭「『コミュニケーション大全』は最初から目標を10万部に設定しました。社会人の悩みはずっと変わらず人間関係がトップで、豊かになった現代社会の悩みごとのほとんどはコミュニケーションに関することじゃないかと僕は思っています。ただし、その全員が本を読むわけではないから目標10万部。本来は10万人に届けたくらいじゃあ足りないでしょう。
僕は日本マクドナルドで25年のキャリアを積み、独立して12年、講演家をやっています。マクドナルドって1店舗につきアルバイトさんが30～120人に対して社員が1.6人しかいないので、コミュニケーションでつまずくと売上も利益も出ません。僕がこれまでの人生で徹底的に研究し、一番の強みでもあるコミュニケーションのノウハウを1冊にまとめ、鴨ブックスとして勝負を賭けようと思ったんです」