二拠点生活の黒谷友香らが語る「自分らしさとは何か?」初登場の「BEYOND 2020 NEXT FORUM」で

黒谷氏は自らの二拠点生活について語った

 そうしたウェルビーイングの意味づけを踏まえ、それぞれの活動内容が紹介された。

 高山氏は、ウェルビーイングをSDGs以上のビジネスチャンスと捉え、デジタルによる社会課題解決を目指している。主なクライアントは中央省庁や自治体で、その経験から「近頃は民間と公共が非常に近づいてきている」と打ち明けた。つまり、行政や自治体には民間のようなサービス精神が求められ、民間には公共のような幅広いサービスの提供が求められているという。そして、両者のウェルビーイングをつないでいくのは「デジタルの役目だ」と語った。

 黒谷氏は、仕事がある時は東京で暮らし、休みの日は千葉の家で乗馬を楽しむ二拠点生活を約25年間続けている。その生活は自然の流れで選択したものであり、ウェルビーイングを意図したものではないというが、「森の中を歩くだけでも脳がリラックスする。そういう時間を持つことで、また東京に戻って仕事に集中できる。自分らしさを保つことができている」と、自らの幸福度を維持するのに役立っていると明かした。

 こうした黒谷氏の生活が、「まさにウェルビーイングを体現している」と指摘したのは高山氏。ウェルビーイングはよい状態で「あり続ける」ことがポイントで、無理にやり続けるのはウェル“ドゥーイング”になってしまう。しかし、黒谷氏の生活は自然体であり、「それが約25年もの間、ウェルビーイングな状態であり続けられている秘訣」だという。この意見に黒谷氏も大きくうなずいた。