「第1回高校生ecoアイデアコンテスト」で青森県立名久井農業高校の「塩類集積抑制システム」がグランプリ受賞

グランプリを獲得した青森県立名久井農業高等学校環境システム科の中居泉穂さん(左)と寺沢ゆきさん

 グランプリを獲得した「塩類集積抑制システム」は塩害で農業に適さない土地を土の中に石灰資材で作ったキャピラリーバリアを埋設することで農地に変えようという試み。この日、プレゼンを行った寺沢ゆきさんと中居泉穂さんは「乾燥地などでは塩害が発生してしまっていて、農業ができなくて、自給自足の生活が送れていないんです。私たち、農業高校生の視点から農業を生かしてどうにか作物を育てられないかということで、社会の時間に習った“キャピラリーバリア”という技術を使って、この作物を育てる技術を開発しました。詳しく言うと、作物を植える土の中に石の層を設けて、そこの中にカルシウムの入った資材とわらなどを入れて層を作ることで下から上がってくる塩を含んだ水を防ぎながら、きれいな水を上に届ける。そして作物を育てるという技術を開発しました」などとこのシステムを説明した。

 この取り組みは「私たちの先輩も塩害に関する研究をしていて、先輩たちの農業を生かして困っている人たちを助けようという姿を見て、私たちもそういう気持ちになって始めたのがきっかけでした」と先輩たちの思いを受け継いだもの。そして現在、高校3年生の2人は卒業後は専門学校に進学するとのことなのだが「できればこういったことはボランティアで続けていければと思っています」と卒業後もエコ問題には取り組んでいきたいという姿勢を見せた。