役所広司のポルトガル語にブラジル人キャストが驚き「しゃべれるじゃん!って」
映画『ファミリア』完成披露舞台挨拶が22日、都内にて行われ、役所広司、吉沢亮らキャストと成島出監督が登壇した。
国籍や育った環境、言葉の違いを超えて紡がれる“家族”の絆を描くヒューマンドラマ。
コロナの影響による中断を経ての完成に、主演・役所広司はじめキャストと成島監督は感無量。成島監督とは『聯合艦隊司令長官 山本五十六』(2011年)以来10年ぶりのタッグとなった役所は「まずは“この10年間あなたは何をしてたんだ”と監督に言われないように頑張りました」と笑いつつ「吉沢亮くんたち若いキャストたちとの撮影も楽しかった」と振り返った。
役所と親子役での初共演に、吉沢は「すごくうれしかったです。いつかはご一緒させていただきたいと思っていた方」と話し「本当にその場にその役の人間が存在している、彼の普段の日常がこれなんだという説得力がすさまじくて。もう…すごかったです」と役所の芝居に圧倒された様子。
そんな吉沢に役所は「立派な息子ですよね。お父さんのことこんなにほめてくれて」とはにかみつつ、苦労したというろくろを回すシーンに「僕はけっこう苦労して練習したんですけど、吉沢くんは大河ドラマの撮影でそんなに練習できなかったのに、おかしいな、なんでできるんだ?と(笑)」とぼやいて会場の笑いをさそった。
ほとんどが映画初出演や演技初挑戦というブラジル人役キャストたちもそんな2人との共演に「夢のよう」と感動しきり。
役所と吉沢が演じる父子に助けられる在日ブラジル人の若者役のサガエルカスは「何度練習してもできなかったシーンが、本番で役所さんを前にしたら自然と涙が出た。役所さんの力って本当にすごいんだと思いました」。その恋人役ワケドファジレは「役所さんが、前にブラジルで映画の撮影をしたことがあると言って、ポルトガル語をちょっとしゃべれると言ってくれて。びっくりした。しゃべれるじゃん!って(笑)」と役所がポルトガル語でコミュニケーションを取ってくれたと明かし、役所が「単語ね(笑)」と照れ笑いする一幕も。
成島監督も「普段彼らはもっと大らか(笑)。実際に工場で働きながら撮影に参加してくれた人もいて、それがスクリーンにリアリティーとして映った」と彼らをたたえていた。
この日の登壇者は役所広司、吉沢亮、サガエルカス、ワケドファジレ、アリまらい果、シマダアラン、スミダグスタボ、成島出監督。
『ファミリア』は2023年1月6日より公開。