2020年にコロナ禍で上演中止となったオリジナルミュージカル「チェーザレ」が来年1月についに上演決定
明治座の“幻”のオーケストラピットが創業150周年にして初稼働
今回は明治座の“幻”といわれるオーケストラピットを創業150周年にして初稼働。生演奏による本格ミュージカルとなるのだが、その楽曲について中川が「いろいろな楽曲があるんですが、僕は日本語という言葉が持つ美しさ、音感を感じている。チェーザレはヨーロッパの時代を描いているんですが、日本のオリジナルミュージカルなので、日本語。島健さんの旋律がぴったりとはまっていて日本語の美しさを感じました」と言えば、別所も「僕も世界からの素晴らしいミュージカルに何本も出演させていただきましたが、それを翻訳して作るのとはまた違うものになっている。とても難しいアプローチをしなければいけない楽曲もあるんですが、そのキラキラ輝く音楽たちをぜひ感じてほしい」と語った。
またオリジナルミュージカルということについて中川は「ウェストエンドやブロードウェイから権利を買って上演するミュージカルは、仮に日本人の解釈やオリジナルの演出を取り入れた上演だったとしても、お手本や見本がある。でもチェーザレという作品にはお手本も見本もなく、ゼロから集まった素晴らしいクリエイターやキャストの皆さんと一緒に作り上げていく。この経験の全てが、オリジナルミュージカルを作っていく経験なんだと日々実感している。そのなかで悩みもするし、答えがなくてもどかしいときもあるが、みんなで話し合ったりしていく中で化学反応が起こっていく。そういった場を明治座さんにいただけている。この経験は何事にも代えがたいものなのかなと思っています。お客様が入って幕が開いた瞬間に、オーケストラピットから音楽のシャワーがあふれ出て劇場いっぱいに満たされていく。その日を夢見て、希望を絶やさずに作品作りに挑んでいきたいと思っています」などと語った。
同作は2023年1月7日から2月5日まで東京・明治座で上演される。