シアタートラムで京都の急先鋒「安住の地」が12月16日から初の東京単独公演

2019年に上演された第3回本公演『ポスト・トゥルースクレッシェンド・ポリコレパッショナートフィナーレ!』から(撮影:中谷利明)

 作品では、昨今、目にすることが増えている「多様性」という親和的で友好的な感覚のある言葉に対して、まだ20代である彼らが抱く違和感や疑念をテーマに、いざこざや奪い合いの先に生まれる“不協和音の先にある共生”を描くという。

 今回の上演にあたり岡本は「今回は、人間や獣人、妖怪などさまざまな種族の生き物が存続をかけて戦ったりコミュニケーションを図ったりする一見ファンタジーな世界観の中で、僕たちが今生きている中で難しいと思っている“共生や他者との共鳴・コミュニケーションの取り方”をテーマに演劇のフィクションの力を用いて描きたいです」、私道は「岡本との共同脚本・演出は3作品目です。脚本は交換日記のような形で書き進めます。稽古では2人並んで演出席に座るので、俳優は嫌かもしれません(笑)」などとコメントしている。

 12月16~18日に東京・三軒茶屋のシアタートラムで全5公演を上演。全公演でポストトークを開催し、その出演者は山内ケンジ氏(16日19時)、野上絹代氏(17日13時)、岩井秀人氏(17日18時)、杉原邦生氏(18日13時)、白井晃氏(18日18時)とそうそうたる顔ぶれが並んでいる。

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