全日本13連覇の江畑秀範が明かすテコンドー選手を取り巻く状況。遠征費が捻出できず世界選手権出場を断念
「一人でも多くの人にテコンドーという名前を知ってもらいたい」
今回の出場については「二つ理由があって、一つは自分より強い選手とやってみたいということ。もう一つは一人でも多くの人にテコンドーという名前を知ってもらいたいということ。今回も普通のMMAファイターが相手なら受けなかったかもしれないが、カポエイラの選手と聞いて、足技同士なので、格闘技好き、武道好き、昭和生まれの人だったら見てて楽しいだろうと思った。自分も楽しくて見ている人も楽しかったら、準備不足とかいろいろあるけど断る理由はなかった。仕事は社長に頭を下げて“年末年始も全部働くので行かせてください”とお願いした。年末年始は本当は休みはない。アルバイトとかがいっぱいいて任せている状況で、僕がここに来ることによって穴があくので必死にアルバイトに電話して“ちょっと入ってくれないか”と。今年一年は正直、人生において試練、耐えるときだったかなと思う」などと周囲の協力もあり実現した。
また今後のテコンドー選手としての活動については「僕自信は13連覇してパリ五輪を目指すかと周りに言われているが、日本代表は4階級中2階級しか出られない。僕の階級が選ばれる確率はほぼない。僕の階級は強いのは僕しかいなく、他の階級は軽いので競技人口が多く競争率が高い。なので連盟が選ぶのは軽い階級2つ。僕の階級はこれまで選ばれたことがない。なので東京五輪には団体戦で出た。団体戦は東京ではエキシビションで恐らくロサンゼルス五輪では正式種目になっているだろうという公開種目のような感じだった。団体戦自体は男子2人で150kgとかで重たい人が1人いないとぼこぼこにされる。それで重量級は江畑しかいないということで出させてもらった。パリ五輪は無理なので、体が動くうちはプロでやっていきたい。プロでやっていくうちは勝たないと意味がない。チャレンジするだけでは意味がないので、RIZINとか大きな舞台を目指してスポンサーを随時集めていくという感じ」と語った。