突如出てきた子育て支援問題 「異次元の少子化対策」と「18歳以下に月一律5000円給付」【キーワードで見るニュース】
「敵基地攻撃能力」保有へ
岸田政権が12月16日に「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安保関連3文書を閣議決定した。ここでは敵の弾道ミサイル攻撃に対処するため、発射基地などをたたく「反撃能力」の保有、いわゆる「敵基地攻撃能力の保有」が明記されたことから日本の安全保障は大転換することとなった。これを国会で議論することなく閣議決定で決めてしまうというのは安倍政権時代からの悪しき慣習といわざるを得ない。一方で政府がここまで急ぐ背景には昨年2月からのロシアによるウクライナ侵攻、度重なる北朝鮮のミサイル実験、尖閣諸島周辺海域での中国船の領海侵入の増加といった目に見える危機が迫っているのも事実。ただし「それを未然に防ぐのが外交努力」という声も。
プーチン氏が一方的停戦提案も
ウクライナに侵攻中のロシアのプーチン大統領が1月5日、ロシア正教のクリスマスに合わせて、6日正午から8日午前0時までの36時間の停戦を一方的に宣言した。これに対してウクライナのゼレンスキー大統領は「この停戦はロシア側の態勢立て直しのための口実」との見方を示し、同意せず。案の定というか、この停戦期間中もロシア軍は攻撃を続行。ウクライナで15人が死傷した。これについては「ウクライナ軍の攻撃への反撃だ」と主張。そして停戦終了後にはウクライナ東部に攻撃を行い「兵士600人以上を殺害した」とこれまた一方的に主張。この被害についてはウクライナ側は否定。今回もロシアの情報操作とみられている。
立民から自民党に鞍替えし出馬へ
立憲民主党の岐阜5区総支部長を務める今井瑠々氏が1月7日、SNSで自民党へ鞍替えし岐阜県議選に出馬することを発表し、波紋を広げた。今井氏は2021年の衆院選岐阜5区に全国最年少の25歳で立憲から出馬。落選したものの約6万8000票を獲得し、自民の古屋圭司氏に約1万4000票差まで迫る健闘を見せた。その後、次期衆院選の公認候補予定者となる支部長に就任していた。7日午後には自民党県連多治見市支部の緊急役員会に出席。このさまは1984年11月に新日本プロレス参戦のために来日したはずのダイナマイト・キッドとデイビーボーイ・スミスが全日本プロレスの「1984世界最強タッグ決定リーグ戦」に電撃参戦したと同じくらいの“電撃”っぷり。もちろん立憲側は激怒も、党内のガバナンスの脆弱さを指摘されるはめに。
W杯でベスト16の森保監督続投
昨年行われたサッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で日本をベスト16に導いた森保一監督の続投が昨年12月28日に発表された。その日の午前中にリリースが流され、夕方に会見が行われた。日本はW杯ではベスト8を目標に掲げていたもののベスト16で敗退。しかしグループリーグでは“死の組”といわれたグループEで初戦にドイツ、第3戦でスペインをいずれも逆転で破りトップ通過していた。契約期間は2026年W杯までの4年契約。第2次森保体制の初戦は「キリンチャレンジカップ2023」(3月23日、東京・国立競技場)となる。なおW杯本大会で指揮を執った監督が続投するのは日本代表史上初めて。
15回目の投票でやっと決着
米議会下院の議長選が1月7日、15回目の投票でやっと決着。多数派を占める野党・共和党の下院トップであるケビン・マッカーシー氏が選出された。下院の定数は435で共和党が222議席を占めていることから順当にマッカーシー氏が選出されるはずだったのだが、1月3日に行われた1回目の投票で20人が造反し過半数の218票獲得に至らず。その後も投票を繰り返すもマッカーシー氏が過半数を獲得できず。投票を重ねる中、造反者への説得が進み、15回目の投票で残った6人の造反者が支持を明らかにしなかったため216票を獲得したマッカーシー氏が過半数を獲得したこととなり、ついに決着した。下院議長が1回の投票で決まらなかったのは100年ぶり、10回以上繰り返されるのは164年ぶりという異常事態だった。