〈インタビュー〉タイで武者修行中のPSYCHIC FEVER「達成感のあるセットリストできた」日本でのライブの熱狂を手に再びタイへ


「負けていられないなって気持ちが芽生えましたし、火が付いた」

 この4カ月で自分たちを鼓舞する出来事もあった。ひとつはK-POP 授賞式『2022 GMA (GENIE MUSIC AWARDS) 』への出席。「Next Generation Global賞」を受賞し、韓国で行われた授賞式に登壇した。「めちゃくちゃいいタイミングだったよね。ちょうどタイに行ってから2カ月ぐらいで」と小波津。授賞式では刺激を浴びまくったようだが、なかでも韓国に自身のルーツを持つWEESAは特に感じるところも多かったようだ。

WEESA:PSYCHIC FEVERとしても、僕個人としても貴重な体験になりました。タイにいって「すごいな、世界!」となったんですが、GMAの授賞式にいってより視野が広がったというか。最前線で活躍している韓国のアーティストの方々とご一緒することで、いろいろ勉強させていただいたし、刺激も受けました。僕たちも負けていられないなって気持ちが芽生えましたし、火が付いた。いいきっかけになりました。

中西椋雅:ある意味、現実を見せられた感じもあったけど……。自分の目で見られてうれしい気持ちも確かにありましたけど、逆に僕は悔しかったんです。この人たちなぜこんな格好いいパフォーマンスができるんだろう、同じグループなのにって。世界ってこういうことなんだ、自分たちは何ができるのかって考えさせられました。

小波津志:そうだね。ただ今後もああいう機会があればたくさん出たいですよね。K-POPが好きな人たちに僕たちに気づいてもらえるチャンスだから。

中西椋雅:また何年後かに行って、すげえって思わせたいね。

 アジア最大級の音楽フェスティバルのひとつ「BIG MOUNTAIN MUSIC FESTIVAL 12」(タイで開催)への出演もまた、グループを成長させた。特にJIMMYは大きな手応えがあったよう。

JIMMY:1日目、F.HEROさん(今回のプロジェクトのプロデューサー)の「Mirror Mirror」という曲のワンバース、自分でラップを書いてパフォーマンスさせていただいたんです。サプライズだったんですけど、それで歓声をいただいた時に、自分の中で達成感があったというか。まだまだではあるんですけど、自分がやってきたことが、点が線になった気がして。

 タイでステージパフォーマンスを重ねるなかで新たに学んだこともあったが、再発見もあったという。そのひとつが熱気ムンムンのフロアライクな楽曲「Spark It Up」。タイでパフォーマンスすると盛り上がり方がすごい!とメンバーは口を揃える。

JIMMY:タイの気候が暑いからなのかな、心に来るのか、魂に来るのか(笑)、すごい盛り上がるんです。この曲は僕らが1回目の武者修行をしたとき、2019年、2020年ぐらいからある曲。まさかタイでこんなにいい反応をもらえるとは思っていなかったですし、自分たちも日本にいる時と比べてこの曲に対する見方が変わりましたし、日本にいたら感じなかった感情も沸いてきました。

 昨年大みそかのライブでは、この「Spark It Up」も披露。グループはタイの熱気と湿気を持ち込んだかのようなパフォーマンスで圧倒、オーディエンスはLDH所属アーティストのライブには欠かせないフラッグを大きく振って盛り上がった。その過熱ぶりにメンバーも確かな手応えを感じたはずだ。