親子【アフロスポーツ プロの瞬撮】
スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:森田直樹(2022年 12月5日 FIFA サッカーワールドカップ 日本vsクロアチア)
(2023年 1月28日 第44回 全日本女子サッカー皇后杯 決勝)
サッカーの現場において心に残るシーンはいくつもある。
様々なシーンがあるが一番素敵に感じるシーンは選手とその子供たちのシーンである。
いつもは特別に感じる選手たちがピッチに子供を招き入れた瞬間から父親、母親の顔になるからだ。
特に印象に残っているシーンが二つある。
一つは、先日のワールドカップ、ベスト16で敗退した日本代表の主将、吉田麻也選手は子供たちの前で涙したシーン。
子供たちの前で涙を流した瞬間、父親の姿になったように思えた。
なぐさめようと手を伸ばす子供たちの姿を見て、私も涙を流しながらシャッターを切ったのを覚えている。
このシーンに涙したサポーターも多いのではなかろうか。
もう一つは、岩清水梓選手とお子さんのシーン。
今年の皇后杯の決勝、日テレ・東京ヴェルディベレーザが優勝した。
表彰式が終わり選手達がサポーターに挨拶をしに行く直前一人のかわいらしい男の子がピッチに入ってきた。
その男の子を笑顔で抱きしめた岩清水選手。
その場にいた皆が笑顔になった瞬間だった。
お子さんと一緒にサポーターに挨拶をする岩清水選手は母親の優しい顔になっていた。
そのまま母親とともにピッチを後にするお子さんの背中はとても誇らしげに見えた。
二人の背中はとても尊いものだった。
こういったシーンはテレビでは映らないことが多い。
現場でしか味わえない人間味のあふれるシーンを撮影し続けたい。
■カメラマンプロフィル
撮影:森田直樹
1993年、奈良県生まれ。2014年、ビジュアルアーツ専門学校・大阪卒業後アフロに入社。
4年間のスタジオアシスタントを経て2018年よりアフロスポーツ所属。
スポーツ選手の心情を追い、選手たちの努力、成長や挫折、感動を写真で表現することを目指す。
スポーツ撮影を中心にポートレイトなどジャンルを問わず活動中。
アフロスポーツ
1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。
■アフロスポーツHP
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各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。
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