都医師会・尾﨑会長、新型コロナ「5類」へ「段階的に移行していただきたい」その課題は?
救急医療現場の問題点を語る猪口正孝副会長
続いて都のモニタリング会議に出席する猪口正孝副会長が、現在の感染状況を「新規感染者が非常に少なくなっていて、5類に移行するという話をするのにはちょうどいい状況」と評価。ただし「救急医療の選定困難事例がなかなか減らないのが非常に問題」として、その原因を「たとえば無症状で骨折や交通事故といった外傷で運ばれて入院した場合、抗原定性検査で陰性だったとしてもしばらくすると陽性になる方がいらっしゃって、検査で陰性だったとしても個室に入っていただいて、しばらくしてから検査してはっきり陰性を確認した方たちだけを大部屋で管理する形にしている」と明言。
猪口副会長は現在の救急医療について「個室がなくなると患者を受け入れられない状況に陥っていて、これはWithコロナの時代においてずっと続くこと。救急医療の東京ルールの適用件数(一定の基準に基づいて、救急医療の要否や診療の順番を判断すること)は現在1日160件出ているが、100件を切ることはなかなかできない。命に関わるような患者さんたちにすぐ対応できないのは非常に問題で、5類に移行する場合も総力を上げて同時に考えていかなければいけない。2類、5類という問題ではない感染症としての難しさがある」と表現した。