立川左平次、ゲストに立川志遊と「錦鯉」迎え落語会「紀尾井町のサヘイジ」開催
今年で創立40周年を迎える落語立川流の落語家、立川左平次が2月28日、紀尾井小ホールで「第6回紀尾井町のサヘイジ ~立川左平次落語会~」を開催した。
1999年に入門し、快楽亭ブラックに師事。2005年に立川左談次門下に移籍後、2015年に真打に昇進した。定席のない落語立川流の入門者は自ら会場を押さえて落語会を行うのが通例。左平次も二つ目時代から同ホールを押さえ、ゲストを招いて落語会を主催してきた。
この日の会場は満員御礼。前座は現在50歳という立川半四楼。もともとサラリーマンで、落語教室をきっかけとして数年前に立川談四楼に入門し、人生半ばで入門した「半」に談四楼の「四楼」を取って高座名に。「決して “半分素人みたいだから” と覚えないでいただきたい」のひと言で会場が沸く。「付け焼き刃ははげやすい」から途中のハプニングも生かしながら「十徳」。
続いて席亭の左平次が登場。開口一番「前座さんの頭のようなスタイルの方があとお二方出て参ります」と宣言するとどっと笑いが起こる。「紀尾井町のサヘイジ」の足跡を振り返り「2011年の第1回目のゲストは一門から故・桂文字助さん、色物はダイノジさん。そういった方をお呼びしていますと、お客様もだんだん “今回のゲストは誰なのか” というせめぎ合いでなかなか予約を入れてくださらない」と嘆き節。
ふたを開けてみればゲストにお笑いコンビ「錦鯉」を迎え、客席は満員というわけだが「錦鯉さんが終わって、トリで私が出てくる前に最前列あたりの方たちが帰っちゃうんじゃないか」と客席をいじる。小さい頃から落ち着きがないという左平次は「実は今日もめくりを丸々用意してくるのを忘れた」と明かし、前座噺の定番「金明竹」へ。途中で客席の赤ちゃんがぐずり出すも、よどみなくまとめた言い立てはさすが。