井上尚弥が5・7横浜アリーナでWBO&WBC王者フルトンに挑戦「自分自身を信じる気持ちでやるしかない」

現在の心情を明かした井上

 持ち前のパワーに自信をのぞかせる井上だが、この試合が発表される直前、本国メディアに「パワーは重要ではない」と語っていたフルトン。リスクのないポイントアウトで勝利をつかむフルトンに対してどうチャンスを作っていくかを尋ねられると井上は「接近戦でも離れていても作れると思っているのでどちらでも対応できるように準備は進めていきたいと思います」とし「どの試合に関しても判定までもつれこむイメージは持って準備をしていますから、倒せるタイミング、倒せる時があれば倒しに行きますけど、それ以外ではしっかりポイントを重ねていくことがまず重要だと思っているので、どちらでも対応できるよう準備はしていくつもりです」と語ると、大橋会長も「(フルトンは)やりづらいというのが第一印象。そこをどう攻略するか」と同様の印象を述べた上で、「特に第1ラウンドがすごく注目されるラウンド。第1ラウンドがとても大事なポイントになると思います」「(フィジカル)合宿を終えて、先々週、アメリカからスパーリングパートナーを招聘。今日からはメキシコ人のスパーリングパートナー2人ともスパーリングを開始し、4月からも新たに2人呼んで、4月末までスパーリングに集中」と、残り2カ月の取り組みについて明かした。

「毎回、階級上げるときというのは不安はつきまとうものですけど、今回はライトフライ級から上げてきて少し自分の骨格、体格をオーバーしていく階級だと思うのでそういう不安は少しありますけれど、それでもやれるのだというところを見せたいと思います」と、階級転向についての心境を吐露した井上。「スーパーバンタム級であれば、今でもスーパーバンタム級の体は少なからず作れている。フェザー級などであればテストマッチは必要かと思いましたがスーパーバンタム級ならばいけると思いました」とテストマッチを挟むことなく、いきなり初戦でこのビッグマッチに臨むことについても問題ないとし「スーパーバンタム級で1.8kg増しますけど、そこでしっかり安定感を見せられる。1.8kgプラスされたことにより、スピードを落とさずパワーアップしていると思うので、そういうところを見てほしいと思います」と改めてパワーに自信を見せ「やってみないと分からないですけど、自分自身を信じる気持ちでやるしかない。階級を上げてここぞという試合はものすごくいい試合ができている。当日、自分自身に期待して臨みたい」と対戦相手を問わず常に自分を信じて戦ってきた心情を語った。同時に、久しぶりにベルトを持たない挑戦者としてリングに上がることも「(タイトルを保持していた時から)常にチャレンジ精神を忘れずに挑んできた。気持ちとしては変わらずに挑めると思う」。