森且行 密着映画監督に「しつこすぎて」と苦笑しつつ「また追ってくれるんですよね?」復帰戦へ闘志燃やす
ドキュメンタリー映画『オートレーサー森且行 約束のオーバルへ』の舞台挨拶が18日、都内にて行われ、オートレーサーの森且行と穂坂友紀監督が登壇。4月6日日に復帰戦を控える森が自身のドキュメンタリー作品や復帰への思いについて語った。
同作はTBSのドキュメンタリーブランド「TBS DOCS」が開催する『TBSドキュメンタリー映画祭2023』の出品作品。2021年にレース中の落車事故から九死一生を得たものの、両足には麻痺が残り、もう歩くことすらできないかもしれないと言われたオートレーサー森且⾏が、壮絶なリハビリを経て復活を目指す姿を追う。
冒頭、穂坂監督は「昨日、森さんから第二のオートレース人生の始まりが発表されて誠に良かったと思っています」と森のレース復帰を祝福。森も「普段の生活はほとんど支障がなく平気です」と笑顔を見せた。
これほど長期間の密着取材は初めてという森。「本当に穂坂監督はしつこすぎて…」と苦笑しつつ「楽しみながら撮影できました」。
穂坂監督からの直筆の手紙で直談判され「任せてみようかなと思った」と密着取材を許可したという森だが「(穂坂監督は)けっこうグイグイくるので、すぐ仲良くなりました(笑)」。穂坂監督も「初めて会ったとき、杖でしか歩けない体で“僕、復帰します”と言われたときに、この人すごいなと感動しまして。そこから、しつこいと言われながらも追わせていただきました」。
森が「言ってないですよ、しつこいとは」と否定すると穂坂監督は「酔っぱらうと言うじゃないですか(笑)」。森いわく「あんなもんじゃない。あれは序の口。へべれけのところは見せられません(笑)」。
さまざまな葛藤を抱えながらも苦難を乗り越え復帰にたどり着いた森は「ここまで来るのに、いろんな方やファンの支えがあった」と感謝。元SMAPのメンバーたちとも連絡を取り合っていたというが、この映画のことは「伝えてないです(笑)。復帰のことは、発表の2日前には言いました」。
穂坂監督も「5人に対する思いもあって頑張る姿を見てきたので、そこもリアルに撮りました」と、森のSMAPの5人への思いもカメラに収めたことを明かした。
復帰戦は4月6日。「正直、無理をしないで走り終えてくれたらいいな、と」と森を案じる穂坂監督に、森は「分かりました(笑)」と返しつつ「復帰戦までを入れた映画になるかと思っていたんですが、僕の体調が思わしくなく(復帰が)延びてしまった。(復帰戦には)完璧な状態にしていきたかったんですけど、それだと半年以上かかってしまう感じなので。かっこわるい姿を、勝っても負けてもいいのでレースに参加して、徐々に這い上がっていければいいかなと。あとはオールスターでファンの皆さんに投票していただいて3位になり、必ず出たかったので」と闘志をのぞかせつつ「一生懸命走りますけど、着位は分からないです(笑)」。
観客の前で取材続行を打診され「うわー、頑張ります(笑)」と苦笑しつつ受諾した森。穂坂監督が「森さんが挑戦し続ける限り、何らかの形で皆さんにリアルを届けたい」と言うと、森も「また追ってくれるんですよね(笑)? 完結版を目指して頑張っていきます」と復帰戦に向けてさらなる意気込みを見せていた。
『TBSドキュメンタリー映画祭 2023』はヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次開催。