「番組からZ世代のイノベーターを」「子育てで感じる“申し訳なさ”の正体は？」堀潤と豊崎由里絵が朝から激論！

【堀潤「〈モニフラ〉発ベンチャーもありかも！」、豊崎「子育てで感じる“申し訳なさ”の正体を探りたい」　】

　そんな2人が番組で挑戦したいことや今後、取り上げていきたいテーマは？

堀「日本は全く変化を生み出せない30年を過ごしてしまった。世界の時価総額ランキングで日本企業はトヨタですら30位内に入らないという現状。経済低迷の根源は、新しい産業が出てきていないということが大きいと思うんです。そんな新たな力を生み出す知恵を借りたいと、以前から〈モニフラ〉ではイノベーションに挑むZ世代の声を伝えてきました。大空幸星さんら〈モニフラ〉に出演しているZ世代が今では他の番組や政府の意見会にも参加しており、第一ロケットは成功したかなと思っています。

　次は意見を交わす中で生まれてきたアイデアを実装へとつなげていきたいんです。若い世代のチャレンジに、これまで腕組をしながら眺めていた他の世代の人々を巻き込んで、一緒に汗をかいてみたい。そんな共創の時間を作りたいんですよね。

　これまでも、社会実装をイメージして、現役大臣や官僚の方などにも出演いただき、政策提言をしたりもしました。今度はそれを実業のほうでもやっていきたい。さまざまな世代や業種の方々が、意見をぶつけ合うのではなく、意見を出し合って共創できたら、〈モニフラ〉発ベンチャーとか〈モニフラ〉発の商品とか〈モニフラ〉発政党だってあるかもしれません。そして、利益が出たら枯渇している番組制作品に充てる、と（笑）」

豊崎「スケールの大きな話ですね（笑）。私は、日々の中で多くの人が感じていることにも注目していきたいと思っています。とくに今、私自身も子育てをしながら感じている“申し訳なさ”の正体を探っていきたいと思っています。電車の中で子どもが泣き出すと周りに“すみません”と謝りつつ申し訳ない気持ちでいっぱいになるんです。それこそ玄関を一歩出た瞬間から子どもがうるさくしかねないので、子育てをしていると常に申し訳なさを感じてしまう。補助金の所得制限を撤廃してほしいと発言すると、SNSで“なぜ税金で子育てしようとするんですか”“あなたの子どもなんだからあなたのお金で育てて当たり前ですよね”といった声がけっこう届いたりもする。子育てをすることで感じる申し訳なさ、社会に助けてもらうことへの申し訳なさの正体を突き止めて、解決していきたいというのは、ずっと思っていることです」

　自らも情報を集め番組作りに臨む。そんな2人の情報収集術とは？

豊崎「新聞やニュースを見るといったこと以外にも、ママ友との話がけっこう収穫が大きいんです。タマゴが高くなったよね、分かる！オムライスやめてチキンライスになったね…とかそういう話が矢継ぎ早に出てくる。生活の中でみんなも感じているんだと実感したり、目線も増えるので、ママ友との会話がとても勉強になっています」

堀「すごく共感します。ぼくも、当事者に話を聞くということを大事にしています。どんなニュースも、本人もしくは関係者の声をきちんと伝える必要があると思っているので。自分たちで実際に取材すること、もしくは当事者の話を直接聞くことを常に心がけています」

　30分の生討論枠や国際ニュースも厚く伝えるという、他の朝の情報番組にはないチャレンジングな番組作りだが…。

堀「NHK時代のことですが、9.11直後の大変な状況のなか、中東の現地NGOと中継がつながり、その様子を流したところ“今のトップニュースは大相撲の不祥事だろ！”と上から叱られたことがありまして（笑）。でも世界で何が起きているかを知ることで、近所のとんかつ屋さんが悲鳴を上げている背景や解決の糸口を探ることができる。確かに国際ニュースは一見、遠い場所での出来事ですから視聴者も見る人が少ないんですよね。でもTOKYO MXはいつも新しいことに挑戦させてくれるので（笑）。〈モニフラ〉ではロシア侵攻前からキーウの情報を出していますし、感度は信頼していただければ。この際、“TOKYO MXがいち早くこの国際ニュースやってるんですけど？”みたいになればいいですね（笑）」

（TOKYO HEADLINE・秋吉布由子）