東京都医師会「梅毒」「サル痘」に注意喚起 都内で増える新型コロナ以外の感染症
新型コロナウイルスの5類移行を控え、東京都医師会は11日の定例記者会見で、都内で増加している新型コロナウイルス以外の感染症について注意喚起を行った。
新型コロナウイルス以外の感染症に注意喚起する川上一恵理事
小児科医で感染症担当の川上一恵理事は「注目!新型コロナ以外の感染症」をテーマに登壇。「緊急事態は『梅毒』です」として東京都感染症情報センター発表「年別報告数推移(過去10年)」「年齢階級別・性別報告数」のデータを示し、「2022年、梅毒の感染者数が急増しております。中でも20代女性の発症が増えていることは注目すべき点で、東京都の女性梅毒患者の性風俗産業従事歴は前年より減少しています。その一方で一般の方たちの感染が増えているというのがこのデータが意味しているところで、梅毒は決して性風俗産業で働く人たちだけでなく、普通に生活している方たちの中にも広まってきている」と危惧した。
さらに同センターが発表した「梅毒」の症状を踏まえ「梅毒は感染後、一定の期間が過ぎると発疹を伴うような症状が出て、自然に消失します。さらに一定期間が経つと、また全身に発疹が出てこれも一定期間で消失します。しかし、抗生物質で治療しない限り梅毒トレポネーマという菌は体内に残っていて、着実に増えていきます。そして、長い年月を経て神経梅毒や心臓などに合併症を起こして死に至ることがあります」と説明。