THE RAMPAGE 浦川翔平、BUZZる豊洲市場で「早起きは三文の徳」を体感〈BUZZらないとイヤー! 第49回〉

 柔らかそうな筍、そら豆の房など春を感じさせる食材が並ぶ青果店の店頭で、「考えてみれば当たり前だけど、こういう売られ方をするんですね!」と木の芽(山椒)の鉢植えに驚いたり、するめや乾燥貝柱に唾液がじゅわっとするのを抑え込みながら歩いていくと、行く手に人だかり。何かと思って近づいていくと、包丁を研いでいるところを、外国人観光客の人たちがスマホやGoProを手にぐるりと囲んでいました。


店頭で包丁を研いでいる方に何年目ですかと聞いたら8年目とのこと。8年なんてたいしたことないよといった雰囲気で

「有次」さんは、昔ながらの打刃物の伝統を守る刃物屋さん。店頭には、いったい何に使うんだろうといったサイズのものや、家庭のキッチンにもフィットしそうなものまでいろいろな包丁が博物館のようにずらりと並んでいます。お店は大正7年に日本橋で誕生、大正12年に築地に移り、今は築地の場外市場と豊洲市場に店を構えて販売と修理を行っています。

 翔平さんはスぺ―スを見つけてするりと入り込んで、「シュッ、シュッ」という心地よくて気持ちがいいリズムで包丁が研がれていく様子に見入っていましたが、ふと姿を見失ったと思ったら、包丁コーナーで包丁にくぎ付けになっていました。


買う気満々

「私ずっと包丁が欲しいって言ってましたよね? よし、今日買おう!」と翔平さん。去年の秋ぐらいから好物の刺身の話をするたびに、スーッときれいに刺身が切れるいい包丁が欲しいと話していましたが……その確認、なぜゆえ?

「すいません。刺身包丁が欲しいんですけど、どれがいいですか?」


切ってるのは想像上のサーモン?

 それまで傍の作業台で他の包丁と向き合っていた社長の野﨑和夫さん。チラッと顔を上げると「そのあたりにあるのがいいよ! いろいろあるから好きなの選んで!」と、また視線は包丁に。その感じが職人らしくて気持ちがいいのですが、初めてのちゃんとした包丁を買うのだと伝えて選びます。どれも1万円を少し超えるもので「いい包丁初め」には手ごろな一本です。迷う事……数秒。「これにします!」と、ほぼ即決でした。

 すると、野﨑社長が「名前を彫って入れられるけど、どうする?」


念願の刺身包丁、しかも名前入り!

 先ほど社長がしていたのは名前を入れる作業だったよう。買ったばかりの包丁を台にセットすると「カン! カン!」と気持ちのいい音を立てること数分。きれいな「翔平」という文字が包丁に彫り入れられました。

「研いでおくから15分ぐらいしたら戻っておいでよ!」と笑顔で送り出された翔平さん。「ついに買った!」「名前が入ってるのはヤバい!」とマネージャーさんと顔を見合わせます。テンションもぐっと高めです。