韓国俳優“ホームレス姿”にサービスエリアで「誰も僕に気づかなかった」来日チョン・イルがファンと質疑応答

 

 映画『高速道路家族』の初日舞台挨拶が21日、都内にて行われ、来日した主演のチョン・イルとイ・サンムン監督が登壇。7年ぶりの映画でこれまでのイメージを覆す“ホームレス役”を振り返った。

 ホームレス一家と裕福な訳あり夫婦、2つの家族の偶然の出逢いが火種となるパラサイティック・スリラー。

 冒頭、チョン・イルは「皆さん、こんにちわ…」と日本語で挨拶しつつ、ポケットからカンペを出して観客の笑いをさそい「この映画を持って日本を訪れることができて光栄です」と満面の笑み。

 ドラマ「太陽を抱く月」、「ポッサム ~愛と運命を盗んだ男~」など、日本にもファンの多いチョン・イル。7年ぶりのスクリーン復帰となる本作に「久しぶりの復帰でしたので、ごくありふれたものではないキャラクターを演じられたらと思っていました」と、今回演じたホームレス一家の父親ギウ役を振り返り「私でなくても俳優なら誰でも演じてみたいと思う役。私が今まで皆さんに見せたことのない姿を見せられると思い、すぐに出演を決心しました」と明かした。

 そんなチョン・イルの魅力について聞かれた監督も「肉体的にも精神的にも渾身の力をこめて演じてくれた。その姿を見るだけでもこの映画を見る価値がある」と絶賛。

 衝撃のラストが待つ本作にちなみ「最近あった衝撃の出来事は?」と聞かれたイル。「プライベートの話なんですけど、最近ゴルフをしたときにとんでもないスコアを出しまして…それに衝撃を受けました」と自分で話しながら思わず吹き出してしまう一幕も。

 この日は、チョン・イルと監督が観客の中から5人を指名。壇上に上がったファンたちからはさまざまな質問が飛び出した。

 これまでの爽やかイケメン役のイメージから一転、ホームレス役の汚れっぷりについて聞かれると「劇中で僕が来ていたのは実は監督が自ら出向いて買ってきてくれた服で、靴は僕が20年以上前から持っていた古い靴なんです。今回、サービスエリアでの撮影が多かったんですが、カメラが回っていないときでもあちこちに座り込んだり食べたりしていたんですが誰も僕に気づくことはありませんでした」と明かし、会場を驚かせた。

 壇上に上がった質問者5人に自らプレゼントのハンカチを手渡したり、フォトセッション中に倒れたパネルを自分で持って写真撮影をしたり、さまざまな姿でファンを喜ばせたイル。

 最後に「家族の意味をもう一度考えさせてくれる映画。今僕はこうしてきちんとしていますが、皆さん、見終わったあとはギウの姿の方がよく似合うと思うかもしれませんね(笑)」と茶目っ気たっぷりに締めくくった。

『高速道路家族』は4月21日より公開。

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