ちゃんよた、“胸毛ニキ”八須拳太郎らを擁する「PPPTOKYO」とは? 5・16後楽園ホール初進出を前に主宰の三富兜翔が語る
博報堂出身の異色プロレスラー・三富兜翔率いる新進気鋭のプロレス団体「PPPTOKYO」が5月16日についにプロレスの聖地・後楽園ホールに進出し「THE PARTY~宴~」を開催する。開催を直前に控えた三富に今回の後楽園公演のこと、そして団体のこれまでと今後について聞いた。
独占ロングインタビュー
PPPTOKYOは2019年9月に「令和のバブルを創り出そう」をコンセプトに旗揚げ。その発表会見にはセクシー男優のしみけんがアドバイザーとして登場し、令和におけるバブルについて語っているところに昭和のバブルを知る男・ゴージャス松野が乱入するなど、最初から破天荒な立ち上げだった。
「最初はキャッチーなものを作り出したいという意味で『令和のバブル』という言葉を使って目を引く部分でプロモーションをしていったんですが、時代と共にコンセプトやブランディングは変わっていて。今はどちらかというと『新進気鋭』という言葉に変えているんです。プロモーションから団体になるなかで僕らも変化している。今は令和のバブルというフェーズではなく、世の中に新しいコンテンツを作り出していこうというフェーズに移り変わっています」
団体と名乗りだしたのはいつから?
「2021年の3月からです。僕も最初は今みたいになるとは思ってもいなかった。半年に1回くらい好きに興行をやれればいいなというスタンスで始めたんです。たまに面白い話題を世の中に提供したいなくらいに思っていたら、あれよあれよと人が増えて、興行のペースも増えていった。そこで考え方や志向が変わってきました。八須拳太郎、ちゃんよた、大谷譲二、エチカ・ミヤビが所属選手になり、考え方が変わってきた。ただ一つだけ絶対に変わっていないのは世の中に新しいものを、面白いものを作り出そうということ。みんなが笑顔になれるというか“おもろいな”と思ってもらえることをやりたいという気持ちは変わっていません」
旗揚げ公演で三富は「プロレス」と「大人の遊び」が融合した空間を作り上げる。会場となった新宿FACEには開場時から生DJのノリのいい音楽が流れ、追加ドリンクを売り歩く「ドリンクガール」が練り歩く。そして南側のステージ席には「しみけんシート」と「ハレンチシート」なるものが設けられ、そのど真ん中には夜の歌舞伎町ではおなじみの「シャンパンタワー」が鎮座するという通常のプロレス会場ではおおよそ見られない光景が広がっていた。試合が始まるとDJの流す乗りのいいアップテンポの音楽が流れ出し、通常のプロレスファンにはびっくりの空間となったが「リング上はきっちり戦いを見せる」という三富のポリシーのもとリング上では確かな実力を備えたレスラーたちが躍動。とはいえマッチメイクや試合前の煽りなどはプロレス特有のギミックや味付けがなされ、初見の観客にも入りやすい工夫がなされていた。
「それは自分の感性。プロレス以外の遊びもたくさんしてきて、プロレス以外に面白いと思ったことからプロレスに落とし込めるものはないだろうかということは日々考えているんです。僕は結構、学プロ精神はずっとあって。自分も何かエンタメコンテンツを見に行った時に、入りやすかったものは大事にしています。例えば、プロバスケを見に行った時に、全く興味がなかったのに、MCがすごくしっかりしていてルールとかも実況しながら回していた。そうすると見やすい。そしてそもそもチアが可愛い。そういうところからでも入れるじゃないですか。多分、バスケの試合だけ見ていても何が楽しいか分からないところもある」