ちゃんよた、“胸毛ニキ”八須拳太郎らを擁する「PPPTOKYO」とは? 5・16後楽園ホール初進出を前に主宰の三富兜翔が語る

「BreakingDown」からの凱旋試合となった昨年11月公演で八須はPPPTOKYOでの初勝利を挙げた(撮影・須山杏)

BreakingDown出場を経て八須拳太郎が大きく成長

 そもそもちゃんよたとの出会いは?
「もともとSNSでは知っていました。警察官を辞めて、ちょっとOLをやってからパーソナルトレーナーをやっていたと思うんですが、全然フォロワーとかいない時から知っていた。面白そうな子だなと思って見ていたら、僕が行っていたジムで偶然知り合った。それで“一度プロレスを見に来ない?って誘ったのがきっかけですね。彼女はそれまで一度もプロレスは見たことがなかったみたいです。筋肉YouTuberを始めてもないくらいだと思います。僕は結構いろいろなところにセンサーを張っていて(笑)。それに偶然も重なって。会ったのはAVデビューが決まる前だったと思います。“実はデビューするんです”と言われて、逆にタイミングがいいな、話題性があるなと思ったんですよね。

 それでSODさんに挨拶に行ったんです。ちゃんよたが練習に参加することになるので、筋を通しておこうと思って挨拶に行ったつもりだったんですが、SODさんにはプレゼンしたい人がいると伝わっていたらしく、手ぶらで行ったのに、役員の人が何人もいました。“なんの件でしょうか?”って言われたんですが、逆になんでこんなに人がいるのかなと(笑)。せっかくなんでエアプレゼンをしたら、だったらちゃんよたのデビュー戦の時にタイアップしていろいろやりましょうということになりまして、それ以来、SODさんとは何度もコラボ興行をやらせていただいてます。ちゃんよたのプロレスデビューのニュースがネットニュースで跳ねたんですが、それを見てSODさんもこれはすごいと思われたんだと思います」

 BreakingDown出場は?
「あれはちゃんよたが“出てもいいですか?”って言ってきたんです。僕はマジで知らなかったんですが見たら、これは面白いなと思って、ケガさえ大丈夫だったらいいよ、って。そうしたら八須も“俺も出たいです”と言い始めた。ちゃんよたは100%オーディションは通過すると思っていたんですが、八須は通るわけがないと思っていたんで、話半分で“応募すれば”って言ったら、まさかの八須も通ってしまって(笑)。そこから僕も気合が入って、これはつめ跡を残そうという気概が生まれ、こういうコメントをしよう、こういうシチュエーションになったらこういうことをしようとみんなで作戦会議をしました。だから最初はちゃんよたの意思です。そして八須のいいところは無鉄砲さ。向こう見ずでなんでもやろうとするのは八須の良さで、BreakingDown出場についてはその無鉄砲さでチャンスをつかみましたね」

 八須選手は柔術でも頑張っていますね。
「柔術はPPPに入ってからですね。金網に話が戻るんですが、第一章が始まってからも金網での試合はちょっと続いていまして、八須がデビューする前に、エキシビションマッチで大和ヒロシさんとガチのグラップリングマッチをやらせたんです。そうしたら15秒で負けてしまった。それがあまりにも悔しすぎたらしく“グラップリングを学ばないと”と言って、家の近くの道場に入ったという話をしていまして。どこに行っているのか聞いたら“教えてくれてる人が目が見えない中井っておじさんで。目が見えなくても強いのかと思ったら、めちゃくちゃ強かった”って言うんです。“それ、中井祐樹先生じゃないか!”って(笑)。中井先生にはBreakingDownでもセコンドに就いていただいて。八須は真面目なんで、通い出したら毎日柔術の練習にも行って、かなりの早さで青帯になっていましたね」

 柔術での練習、そしてBreakingDownでの勝利が自信にもなったのか、八須選手は急激に伸びましたね。
「それはあります。うちは派手な世界観をブランディングとして売っていますが、根底にはかなりの強さはあります。人間としての強さ、ハートもそうだし技術もそうだし。2人がBreakingDownに出ることをきっかけに我々もそういう強くなるための練習を増やしました。それは自信にもなるじゃないですか」