石川佳純の印象に残る試合はロンドン五輪女子団体準決勝のシンガポール戦「今でも思い出せるくらい鮮明に覚えている」
会見にはロンドン五輪で銀メダルを獲得した際のチームメートだった平野早矢香さんがテレビ朝日の番組のコメンテーターとして出席していたのだが、平野さんは「3大会連続メダルというのは日本卓球界の中で石川選手だけが成し遂げた素晴らしい偉業。その中でもリオから東京までの5年間は本当に苦しい選考レースでもあったし、ハードな時期だったと思うが、その5年間を振り返ってどのように感じるのか」と時折り言葉を詰まらせながら質問。
これに石川は「まずは3大会でメダルを獲れたことを自分自身すごくうれしく思っているんですが、最初のロンドンでは平野早矢香さん、福原愛さんという先輩と戦わせていただいて獲ったメダル。たくさんの素晴らしい先輩たちがいて、その中で自分も学んできたことがたくさんあった。背中を見て育ってきました。そして今度は素晴らしい後輩たちと一緒に戦って。何事も追い抜く時はすごく楽しいんですが、追い抜かれるときは苦しいものもあって、難しい時間もあったんですが、その中でも頑張ることを辞めずに東京五輪の出場権を得られたというのは、自分自身を少し褒めてもいいかなと思いますし、その5年が自分自身を選手としても人としても成長させていただいた貴重な時間だったと思っています」と答えた。平野さんの「23年間戦ってきた自分にどんな声をかけたい?」という最後の質問には「よく頑張ったかな? よく頑張れたかな?って一言言います」と答えた。
また東京五輪に出場した際の気持ちについては「地元、日本、東京五輪という特別な舞台のコートに立てたのはすごく幸せに思っています。その分、選考レースは過酷でしたし、心身ともに限界まで追い込んだレースだった。それだけ出るのが難しいのが五輪。そこに難しさがあって価値があると思うので、東京五輪のコートに立って試合ができたことというのは一番うれしかったし、ありがたかったです」とも語った。