ショーン・ペンが共同監督を務めたウクライナの現状をとらえたドキュメンタリー映画「Superpower」が早大で日本初上映
映画を鑑賞した在日ウクライナ大使館のセメニューク・オレクサンドル公使参事官は上映後に「この映画は映画という芸術作品でありながら、ヨーロッパの真ん中で現在起きている悲劇をリアルタイムで表している作品でもあります。それと同時のこの映画は人に関する映画です。民間人、軍人、政府の人たちが力を合わせてウクライナの独立と自国のために戦っている様子を表している映画です。そしてもちろんこの映画はウクライナの大統領、ゼレンスキ―に関しての映画です。またこの映画は民間人に対して罪悪な犯罪を犯しているロシアというテロ国家に対する映画でもあります。映画を作ったチームが戦争の事実を見せてくれたことに感謝しています。今日は戦争が始まってから467日目です。映画にもあったように、もともとロシアがわずか12時間でウクライナを占拠するつもりだったが、それは実現されなかった。その一番の要因はウクライナ国民の勇気でありますが、日本をはじめとした国際社会の支援や協力がなければそれは不可能でした。この困難な時期にウクライナの国民にさまざまなサポートをしてくださった日本政府、国会、日本の企業、団体、そしてもちろん日本の国民の皆さんに心から感謝の意を表したいと思います。どうもありがとうございます。ウクライナに栄光を」とスピーチした。
また、この日のプレミア上映には政治経済学部の学生が参加したのだが、外国からの留学生の姿も多く、この問題への国境を越えた関心の高さがうかがえた。上映後、政治経済学部4年生の学生は「戦争が起きてから今日まで、この戦争が日常化していく様子であるとか、そういうところを見れたのが非常に興味深かった。また、この戦争が起きた瞬間にカメラクルーが撮った映像を見ることはなかなかなかったので、そういう意味で衝撃的な映像もあったりして印象に残った。実際に人が撃たれて倒れているところを見ると、人が殺されるということは絶対に起きてはいけないことだと思った。その一方で、この映画はウクライナ側の視点から作られたものであって、一つの視点に偏るのではなくて、他の言い分なども知ったうえで何が正しいのかということを見極めていく必要があるなと感じた」などと語っていた。