龍聖が「今回初めて“戦った”」と前日の激闘を振り返る。MVPとベストバウトも獲得【KNOCK OUT】

　またこれまでの自分の試合と今回の試合を比較し「僕の試合はいつもきれい。この前の試合は激闘でしたが、それ以外は“GAME”というか。ファイトとは違うGAMEをしているような。ファイトじゃなかった。だから、今回初めて“戦った”というか、それを感じました。記憶がなくて試合の映像を見たら、声とか出しながら前に出ていた。そういうことをできるとは思っていなかった。相手の中国の試合の映像を見ると、打たれながらも奇声を発しながら前に来ていた。そういう感じで来るんだろうな、そういう時に自分がひるまないようにしようということも考えていたんですが、逆のことをやっていた。俺、そういうことができるんだなと、映像を見て不思議に感じました」と語る。

　また「ラウンドガールの人に“僕、ダウンしたんですか？”って聞いたくらい」という窮地から勝てたことについては「尋常じゃないレベルの練習をしている自信はある。世界を見ても僕より練習している選手は少ないと思う。その貯金ではないがそこが出たんだと思う」と胸を張った。

　試合では徹底的にヒザ蹴りでボディーを攻め立てていたのだが「顔が打たれ強いのは分かっていたので、足とお腹を攻めようと思っていた。1Rのダウンの前に腹が効いているのは分かっていた。そこで気が抜けた。この前のタイ人みたいな本物の中の本物は効いても顔に出さない。なので“こいつは大丈夫だな”と。そこで僕の中でスイッチが1回オフになって“これからどうしようかな”となり、余裕が出た時に不意打ちみたいなものを食らった。試合前にいくつかプランがあって、その中にヒザ攻めがあった。覚えてないが本能的にそのプランだけ覚えていて、ヒザがはまったのでがんがんヒザで行ったんだと思う」と語った。