都医師会・尾﨑会長、超高齢化社会に警鐘「2025年以降受診できない患者さんが増えてくる」

自分で健康管理していくことが非常に重要

 また、医療を受診する側に対しても「いろいろな意見はあるが、ワクチン接種の重要性は認識されたのではないか。ワクチンに副反応はつきものだが、それを考慮したうえでワクチン接種で発症および重症化予防することが広く伝わったと思う。ワクチンで防げる病気はたくさんあるので、今後も皆さんに考えていただきたい。特に今、久しぶりにはしか(麻疹)が発生している中で、非常に感染力が強く有効な薬がないので、抗体価を調べて抗体を持っていない方はワクチンを打っていただくことが最も有効な予防手段」

「コロナ禍では入院や外来受診が必要な患者さんが急増すると、たとえ医療体制がしっかりしていても受診できないケースが増えた。2025年以降、医療需要が高まると受診できない患者さんが増えてくることが予想される。そうした中でセルフメディケーション、自分で健康管理していくことが非常に重要になってくる。そのためにはヘルスリテラシーを身に付け、医療や健康情報の中で本当に正しい情報を見極める力を持っていただきたい。そのうえで正しい情報を自分なりに取り入れて自分の健康を守る、病気を治すために活用していだだくことが極めて重要。

 しっかり自己管理して、特に若い方はちょっとしたことで医療機関を受診するのではなく、自宅で様子を見る、市販薬で様子を見る形も可能だと思う。もちろん、高齢者は風邪だと思っても実際には肺炎だったり、急速に悪化するケースもあるので、高齢者や基礎疾患を持っている方は早めに受診してほしいが、自分が今どういう状況にあるのかをよく見極めたうえで、これからは自分で健康を守ることができるという考え方を持っていただければ」などとする見解を述べた。

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