小池百合子東京都知事インタビュー「『未来の東京』戦略」はバージョンアップだけでなくゲームチェンジするくらいの勢いが必要

(撮影・堀田真央人)

「広報東京都」が5月号から親しみやすいイメージにリニューアルされました。また昨年からは子ども版も発行されています。 SNS隆盛などによる情報過多な中、いかに都民に効果的に情報や取り組みを届けるか都知事として心掛けておられる事を教えてください。

「まずは手に取って見てもらう、そのための工夫を重ねています。『広報東京都』は、昭和25年の発行から70年以上続いています。新聞折込などでお届けしており、今年5月からリニューアルしました。企画記事を拡充し、より分かりやすく、イラストやグラフなども多用して、読み応えもあって楽しいものに変えました。表紙も、漫画家や著名人とコラボレーションして、より親しみやすいものとなっています。

『広報東京都こども版』は昨年4月から、主に小学校の4年生から6年生、保護者を対象に発行しています。毎月ウェブサイトを更新し、東京に関連するテーマについて、子供に身近な話題を交えながら解説しています。さらに、年に5回は壁新聞を小学校、児童館、図書館などに配布しています。

 要は広報紙とは、担当者は作った段階で達成感があるのですが、そこは単にスタート。言うまでもなく伝わってなんぼですよね。だからさまざまな工夫をこらしました。今、媒体も劇的に変わりつつあるなかで、時には紙、時にはウェブ、時には直接のイベントとか、手を変え品を変えで効果を生む。都民が何を知りたいかを知って、いかに正しい情報をタイムリーに伝えるか。いつの時代も広報は大きな目的があるのですが、これだけ世の中が忙しくて、情報があふれんばかりの時代です。その中で都として、いかにしっかり伝えるか。本当に難しい課題ではありますが、必要な情報を伝える、例えば、これを知っておかないと自分の家族は大変だよね、これを知っておくことで子育てがしやすいね、などです。本当に意味のあるものでないといけないと思います。それを伝わりやすくするように、これからも工夫をしていきます」