MAOが6・25後楽園でのDDT EXTREME王座決定戦に意気込み「チャンピオンになったら、徹底的に挑戦者を困らせてやろうかな」
ーー勝俣選手はデスマッチまで踏み込んでやってましたけど、DDTのハードコアは従来そこまでエグイことするイメージではなかった。MAO選手のなかでは、自身が今までやってきたことのほうがDDTらしいエクストリームですか?
「とんちが効いてるものですよね。過去でいえば、騒音防止デスマッチ、グルグルバットデスマッチ、カレーデスマッチとか。どうしたらこんなこと思いつくんだろう?というのを、いい大人が全力でバカバカしいルールで、本気で競い合うのがDDTのエクストリームだろうって思うんですよ。バカな絵面なんですけど、本人たちは真剣にその戦いで勝とうとしてる。そういう精神ですね。ハードコアマッチって言っちゃうと簡単なんです。形ができてるものだから。ハードコアマッチという概念も試合形式もすべてが固まってるものなんで、そこに行きつくのは簡単なんですけど、もっとゼロから何かを生み出したくて。前、ハードコア柔道とかやりましたし、ああいう怪しいものを突き詰めていきたい。僕はDDTといえば怪しいというのを絶対に壊したくない。今はだいぶポップになって、ストロングスタイルというか真っ当なプロレスでも勝負できる団体になったのはもちろんいいことなんですけど、怪しさがなくなったらDDTじゃないよなって。僕は徹底的に怪しさを追求していきたい」
ーーハードコア柔道は試合が終わっても、何だったのか正直よく分からない面がありました…。
「分からなかったけど、なんか引っ掛かって心に残る。そういうものじゃないといけないと思う。ハードコアマッチで“激しい試合だったね”で終わるんなら、どんなに収拾がつかない試合でも何か引っ掛かりは残したい。何十年経っても、ワンシーンだけでも、ああいうのがあったなっていうのを覚えていてもらいたい。そういうものをエクストリームで目指していきたい。今、情報も早いし、10分、20分試合して、そのなかの10秒くらいのワンシーンだけが、切り取られていくような時代なので。そういったなかでいかに心に引っ掛かりを残していけるか、どれだけ見た人の目に焼き付けるかというところの勝負ですね」
ーー元EXTREME王者の彰人選手がいろんなルールを書き留めていて、ロープを引っ張った「環境利用闘法マッチ」など特殊なことをやったりしていますね…。
「ああいうのもロープが張り巡らされてるってすぐ思い出せる。引っ掛かりを残すって、ああいうのかなって。彰人さんがやった蛍光灯IPPONデスマッチは2019年のDDTベストマッチだと思う。EXTREME史上、僕的には一番すごい試合でしたね」